Signal Processing Toolbox

フィルタ設計と解析ツール

概要

ユーザは、コマンドラインフィルタ設計関数とは、別に、フィルタ設計と解析ツール(Filter Design and Analysis Tool)を簡単に使うことができます。この章は、つぎのような節を含み、FDATool を使って、典型的なフィルタ設計セッションに関して、学ぶことができます。

フィルタ設計法

このツールは、Signal Processing Toolbox の中で使用可能なすべてのフィルタ設計法にアクセスできます。

• Butterworth (butter)
• Chebyshev I 型(cheby1)
• Chebyshev II 型(cheby2)
• 楕円 (ellip)
• 等リップル (remez)
• 最小二乗 (firls)
• 最大の平坦部をもつ Butterworth(maxflat)
• ウィンドウ

• Bartlett (bartlett, fir2)
• Blackman (blackman, fir2)
• Boxcar (boxcar, fir2)
• Chebyshev (chebwin, fir2)
• Hamming (hamming, fir2)
• Hann (hann, fir2)
• Kaiser (kaiser, fir1)
• Triangular (triang, fir1)

その他のフィルタ設計法も、Filter Design Toolbox を使うことにより、可能になります。

フィルタ設計と解析ツール(Filter Design and Analysis Tool)の使用

フィルタ設計と解析ツール(Filter Design and Analysis Tool)を使って、フィルタを設計する種々の方法を用意しています。たとえば、

• まず、フィルタタイプ、たとえば、バンドパスを選択し、つぎに、利用可能な FIR または、IIR フィルタ設計法から方法を選択します。
• 通過帯域周波数や遮断帯域周波数のようなある周波数領域、または、時間領域での仕様に沿ったフィルタを指定することができます。そして、設計するフィルタは、デフォルトのフィルタ設計法とフィルタ次数を使って、計算されます。

フィルタ応答の解析

フィルタを設計すると、種々のフィルタ応答を解析することができます。

• 大きさの応答(freqz)
• 位相応答 (freqz)
• 極-零点図(zplane)
• インパルス応答(impz)
• 群遅延(grpdelay)
• ステップ応答

フィルタ係数を表示することも出来ます。

フィルタ設計と解析ツールモード

フィルタ設計と解析ツール(Filter Design and Analysis Tool)は、2つのモードで機能します。

• 設計モード：このモードで、つぎの事柄が可能になります。

• スクラッチ状態からフィルタを設計すること
• FDATool で設計したフィルタを修正すること
• フィルタの解析
• インポートモード：このモードで、つぎの事柄が可能になります。

• MATLAB ワークスペースにストアしている以前に作成していたフィルタ、または、フィルタ係数をインポートすること
• インポートされたフィルタの解析

Filter Design Toolbox を使用することにより、その他のモード、たとえば、量子化モード(quantize mode) を利用することができます。

• FDATool の中で設計した倍精度のフィルタを量子化します。
• FDATool にインポートした倍精度のフィルタを量子化します。
• 量子化したフィルタの解析

ヘルプ

任意のときに、What's this? ボタンを右クリックするか、押すことで、GUI の種々の部分の情報を得ることができます。

参考文献

フィルタ設計と解析ツールのオープン