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figure

Figureグラフィックスオブジェクトの作成

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詳細

figureは、Figureグラフィックスオブジェクトを作成します。Figureオブジェクトは、MATLABがグラフィカルな出力を表示する、スクリーン上の個々のウィンドウです。

figure は、デフォルトのプロパティ値を使って、新たなFigureオブジェクトを作成します。

figure('PropertyName',PropertyValue,...) は、指定されたプロパティ値を使って、新たなFigureオブジェクトを作成します。MATLABは、引数として明示的に定義されていないプロパティ値については、デフォルト値を使います。

figure(h) は、ハンドル番号がhのFigureが存在するかどうかで、つぎの2つの内のいずれかを行います。hが既存のFigureのハンドル番号ならば、figure(h)は、hで識別されるFigureを可視にして、スクリーン上の他のすべてのFigureの前面に表示し、カレントにします。カレントのFigureは、グラフィックス出力のターゲットです。hが既存のFigureのハンドル番号でなく、整数の場合は、figure(h)はFigureを作成し、ハンドル番号hを割り当てます。hがFigureのハンドル番号でなく、整数でないときは、figure(h)はエラーになります。

h = figure(...) は、Figureオブジェクトのハンドル番号を出力します。

注意

Figureオブジェクトを作成するために、MATLABは、その特性がデフォルトのFigureプロパティ(作成時の設定とユーザ定義のどちらも)と引数として指定されたプロパティで制御される新たなウィンドウを作成します。プロパティの詳細については、"Figureプロパティ"の節を参照してください。

プロパティは、プロパティ名とプロパティ値の組合わせとして、構造体配列やセル配列として指定することができます(これらのデータタイプをどのように指定するかの例は、setgetのリファレンスページを参照してください)。

既存のFigureのプロパティを修正するためにはsetを、Figureのプロパティのカレント値を確認するためにはgetを使ってください。

コマンドgcfは、カレントFigureのハンドル番号を出力し、setgetコマンドの引数として使うことができます。

例題

スクリーンの4分の1のサイズのFigureを左上隅の位置に作成するために、RootオブジェクトのScreenSize プロパティを使ってそのサイズを決定します。 ScreenSizeは、4要素[left, bottom, width, height]のベクトルです。

参考

axes, uicontrol, uimenu, close, clf, gcf, rootobject

オブジェクトの階層構造

デフォルトプロパティの設定

デフォルトのFigureプロパティは、Rootレベルでのみ設定することができま す。

ここで、Property は Figureプロパティ名で、PropertyValueは指定する値です。Figureのプロパティにアクセスするためには、set and get を使用してください。

プロパティ リスト

つぎの表は、Figureのすべてのプロパティを示し、その簡単な説明を示した ものです。プロパティ名は、プロパティの詳細な説明とリンクされています。

プロパティ名
プロパティの詳細
プロパティ値
Figureの位置のプロパティ
Position
Figureの位置とサイズ
値: 4要素のベクトル [left, bottom, width, height]
デフォルト: ディスプレイに依存
Units
Positionプロパティの解釈に使用される単位
値: inches, centimeters, normalized, points, pixels, characters
デフォルト: pixels
スタイルと外観を制御するプロパティ
Color
Figureのバックグラウンドカラー
値: ColorSpec
デフォルト: カラーの規定により異なる(colordefを参照)
MenuBar
Figure の MenuBar のオン、オフの切り替え
値: none, figure
デフォルト: figure
Name
Figureウインドウのタイトル
値:文字列
デフォルト: '' (空文字列)
NumberTitle
nがFigure番号のとき、"Figure No.n"を表示
値: on, off
デフォルト: on
Resize
マウスを使って、Figureウインドウをリサイズできるかどうかを指定
値: on, off
デフォルト: on
SelectionHighlight
Selectedプロパティがonに設定されているとき)選択したときに強調するFigure
値: on, off
デフォルト: on
Visible
Figureの可視化の指定
値: on, off
デフォルト: on
WindowStyle
normalウインドウ、または、modalウインドウを選択
値: normal, modal デフォルト: normal
カラーマップの制御
Colormap
Figureのカラーマップ
値: RGB値のm行3列行列
デフォルト: the jet カラーマップ
Dithermap
疑似カラーディスプレイでトォルーカラーデータに対して使用されるカラーマップ
値:RGB値のm行3列行列
デフォルト:フルカラーの領域をもつカラーマップ
DithermapMode
MATLABが作成するdithermapを使用可能にする
値: auto, manual
デフォルト: manual
FixedColors
カラーマップから取得されないカラー
値:RGB値のm行3列行列(参照のみ)
MinColormap
使用可能な最小のシステムカラーテーブルのエントリー数
値:スカラ
デフォルト: 64
ShareColors
システムカラーテーブルのスロットをMATLABが共有
値:on, off
デフォルト:on
透明性の指定


Alphamap
フィギュアの alphamap
alpha 値の m 行 1 列の行列
レンダラの設定
BackingStore
スクリーンのピクセルバッファリングを使用不可能にする
値: on, off
デフォルト: on
DoubleBuffer
単純なアニメーション用の Flash-free レンダリング
値: on, off
デフォルト: off
Renderer
スクリーンと印刷に対して使用されるレンダリング方法
値: painters, zbuffer, OpenGL
デフォルト:MATLABが自動的に選択
Figureに関する一般的なプロパティ
Children
Figure内に表示される uicontrol, uimenu, uicontextmenu オブジェクトのハンドル番号
値:ハンドル番号からなるベクトル
FileName
guide で、使用
文字列
Parent
root オブジェクトは、すべてのフィギュアの親です。
値:常に 0
Selected
フィギュアが、"選択"状態か否かの指示
値: on, off
デフォルト: on
Tag
ユーザ指定のラベル
値:任意の文字列
デフォルト: '' (空行列)
Type
グラフィックスオブジェクトのタイプ(参照のみ)
値:文字列'figure'
UserData
ユーザ指定のデータ
値:任意の行列
デフォルト: [] (空行列)
RendererMode
自動、または、ユーザ選択のレンダリング
値: auto, manual
デフォルト: auto
カレント状態に関する情報
CurrentAxes
フィギュア内のカレント Axes のハンドル
値:axes のハンドル
CurrentCharacter
このフィギュア内で押した最後のキー
値:単一キャラクタ
CurrentObject
フィギュア内のカレントオブジェクトのハンドル
値:グラフィックオブジェクトのハンドル
CurrentPoint
フィギュア内での最後にボタンをクリックした位置
値: 2-要素ベクトル [x-coord, y-coord]
SelectionType
マウス選択タイプ
値: normal, extended, alt, open
コールバックルーチンの実行
BusyAction
コールバックルーチンの割り込み方法の設定
値: cancel, queue デフォルト: queue
ButtonDownFcn
Figure内の空いている領域でマウスボタンを押したときに実行するコールバックルーチンの定義
値:文字列
デフォルト:空文字列
CloseRequestFcn
closeコマンドを呼び出したときに実行するコールバックルーチンの定義
値: string
デフォルト:空文字列
CreateFcn
Figureが作成されたときに実行するコールバックルーチンの定義
値:文字列
デフォルト: 空文字列
DeleteFcn
(close、または、deleteによって)Figureが消去されたときに実行するコールバックルーチンの定義
値:文字列
デフォルト: 空文字列
Interruptible
コールバックが中断されるかどうかを指定
値: on, off
デフォルト: on (割り込み可能)
KeyPressFcn
Figureウインドウ内でキーが押されたときに実行するコールバックルーチンの定義
値: string
デフォルト: 空文字列
ResizeFcn
Figureがリサイズされたときに実行するコールバックルーチンの定義
値:文字列
デフォルト:空文字列
UIContextMenu
コンテキストメニューとFigureの対応付け
値: Uicontrextmenuのハンドル番号
WindowButtonDownFcn
Figure内でマウスボタンを押したときに実行するコールバックルーチンの定義
値:文字列
デフォルト:空文字列
WindowButtonMotionFcn
Figure内のポインタを移動したときに実行するコールバックルーチンの定義
値:文字列
デフォルト:空文字列
WindowButtonUpFcn
マウスボタンをリリースするときに実行するコールバックルーチンの定義
値:文字列
デフォルト:空文字列
オブジェクトのアクセスを制御するプロパティ
IntegerHandle
整数、または、非整数のFigureのハンドル番号を指定
値: on, off
デフォルト: on (整数ハンドル番号)
HandleVisibility
Figureのハンドル番号がユーザから視覚可能かどうかを指定
値: on, callback, off
デフォルト: on
HitTest
Figureがカレントオブジェクトになることができるかどうかを指定(FigureのCurrentObject プロパティを参照)
値: on, off
デフォルト: on
NextPlot
Figureの追加のグラフィックスの表示方法の指定
値: add, replace, replacechildren
デフォルト: add
ポインタを定義するプロパティ
Pointer
ポインタのシンボルの選択
値: crosshair, arrow, watch, topl, topr, botl, botr, circle, cross, fleur, left, right, top, bottom, fullcrosshair, ibeam, custom
デフォルト: arrow
PointerShapeCData
ポインタを定義するデータ
値:16行16列の行列
デフォルト: Pointercustomに設定
PointerShapeHotSpot
ポインタのアクティブスポットの指定
値: 2-要素ベクトル [row, column]
デフォルト: [1,1]
印刷に影響を与えるプロパティ
InvertHardcopy
印刷用にFigureのカラーを変更
値: on, off
デフォルト: on
PaperOrientation
用紙の方向が水平、または、垂直
値: portrait, landscape デフォルト: portrait
PaperPosition
印刷ページ上のFigureの位置の制御
値: 4-要素ベクトル [left, bottom, width, height]
PaperPositionMode
FigureのWYSIWYG印刷を可能にする
値: auto, manual
デフォルト: manual
PaperSize
PaperUnitsで指定されるカレントのPaperTypeのサイズ(参照のみ)
値: [width, height]
PaperType
標準の用紙サイズから選択
値:プロパテの詳細を参照
デフォルト: usletter
PaperUnits
PaperSizePaperPositionの指定に使用する単位
値: normalized, inches, centimeters, points デフォルト: inches
XWindows Display の制御(UNIX のみ)

XDisplay
MATLAB に対する表示の指定 (UNIX のみ)
値:識別子の表示
デフォルト: :0.0
XVisual
MATLAB で使用するビジュアルの選択 (UNIX のみ)
値: ビジュアル ID
XVisualMode
ビジュアルの自動選択、または、マニュアル選択 (UNIX のみ)
値: auto, manual
デフォルト: auto


 figflag Figure Properties