MATLAB Function Reference    
Root Properties

Root プロパティ

この節では、使用可能なプロパティ名とプロパティ値のタイプを記述します。中括弧({})はデフォルト値です。

BusyAction                   cancel | {queue}

Root オブジェクトでは使われません。

ButtonDownFcn                文字列

Root オブジェクトでは使われません。

CallbackObject               ハンドル番号(参照のみ)

カレントのコールバックオブジェクトのハンドル番号。 このプロパティは、コールバックルーチンを現在実行しているオブジェクトのハンドル番号です。コールバックルーチンを実行していなければ、このプロパティは空行列[ ] です。コマンドgcoも参照してください。

CaptureMatrix                古くなりました。

このプロパティは、getframe コマンドで代用されます。

CaptureRect                  古くなりました。

このプロパティは、getframe コマンドで代用されます。

Children                     ハンドル番号からなるベクトル

子オブジェクトのハンドル番号。隠されていない Figure オブジェクトのハンドル番号を含むベクトル。ハンドル番号の順序を変更し、それによりディスプレイ上でFigure をスタックする順序を変更することができます。

Clipping                     {on} | off

Root オブジェクトでは使われません。

CreateFcn

Root オブジェクトでは使われません。

CurrentFigure                Figure ハンドル

カレントの Figure ウィンドウのハンドル番号。カレントのFigure ウィンドウは、最も新しく作成されたか、クリックされたか、つぎのステートメントでカレントとされたものです。

これは、スクリーンの一番上に Figure を再スタックします。または、

は、Figure を再スタックしません。これらのステートメントでは、 hは既存の Figure のハンドル番号です。Figure オブジェクトがない場合、

は、空行列を出力します。しかし、gcf は、常にFigureハンドルを出力し、仮にFigureオブジェクトがなければ、それを作成することに注意してください。

DeleteFcn                    文字列

Root オブジェクトを削除することはできないので、このプロパティは使われません。

Diary                        on | {off}

履歴ファイルモード。このプロパティがonの場合、MATLAB はキーボード入力とほとんどの出力結果のコピーを保存するファイルを(DiaryFileプロパティで指定したファイル名で)残します。diaryコマンドも参照してください。

DiaryFile                    文字列

履歴ファイル。履歴ファイルの名称。デフォルトはdiaryです。

Echo                         on | {off}

スクリプトエコーモードEchoonならば、MATLAB はスクリプトファイルの各行を実行するに従い、その行を表示します。echoコマンドも参照してください。

ErrorMessage                 文字列

最新のエラーメッセージのテキスト。このプロパティは、MATLABが表示した最新のエラーメッセージを含みます。

FixedWidthFontName           font name

axes、text、uicontrols に対して使用するフォントの固定幅、そして、これらの FontNameは、 FixedWidth に設定されています。MATLABは、フォントの FontName プロパティが、 FixedWidth に設定される場合、axes, text, uicontrol FontName プロパティに対する値として、このプロパティに対して設定されたフォント名を使用します。このプロパティをもつフォント名を指定することは、MATLABアプリケーションの中でフォント名をハードコートする必要を削除することになります。そのため、非ASCIIキャラクタの設定が必要になる位置での変更を行わないで、これらのアプリケーションを実行することができます。これらの場合、MATLABは、 FixedWidthFontName の値を与えられた位置に対して、正しい値に設定しようとします。

MATLABアプリケーションの開発者は、このプロパティを変更しないでください。そして、オブジェクトに固定幅のフォントを使用したい場合、FixedWidthに設定された FontName プロパティをもつ axes、text、uicontrol を使ってください。

MATLABのエンドユーザは、このプロパティに対して、前もって設定されている値を使用したくない場合は、このプロパティを新たに設定することができます。Latinをベースにしたキャラクタが使われている部分では、Courierがデフォルトになっています。

Format                       short | {shortE} | long | longE | bank |
                             hex | + | rat

出力書式モード。このプロパティは、数字の表示に用いる書式を設定します。format コマンドも参照してください。

FormatSpacing                compact | {loose}

出力書式の間隔 (formatコマンドも参照)

HandleVisibility             {on} | callback | off

Root オブジェクトでは使われません。

HitTest                      {on} | off

Root オブジェクトでは使われません。

Interruptible                {on} | off

Root オブジェクトでは使われません。

Language                     文字列

システムの環境設定。

Parent                       ハンドル

親オブジェクトのハンドル番号。Rootオブジェクトは親オブジェクトをもたないので、このプロパティは常に空行列です。

PointerLocation              [x,y]

ポインタのカレントの位置。ポインタの位置のx-座標とy-座標のベクトルで、スクリーンの左下隅から測定します。このプロパティの値を変更して、ポインタを移動することができます。Unitsプロパティは、この位置を測定する単位を決定します。

このプロパティは、ポインタがMATLAB ウィンドウになくても、常にポインタの瞬間的な位置を示します。PointerLocationを参照するコールバックルーチンは、コールバックが実行されるときのポインタの位置と異なる値になることがあります。システムリソースの互換性により起こるコールバックの実行の遅れから、この違いが生じます。

PointerWindow                ハンドル(参照のみ)

ポインタが含まれるウィンドウのハンドル番号。MATLAB は、ポインタを含む Figure ウィンドウのハンドル番号に、このプロパティを設定します。ポインタがMATLAB ウィンドウにない場合は、このプロパティ値は 0 です。PointerWindow を参照するコールバックルーチンは、コールバックの実行前にユーザがポインタを他のウィンドウに移動すると、間違ったウィンドウのハンドル番号を得ることがあります。このエラーは、システムリソースの互換性により起こるコールバックの実行の遅れから起こります。

RecursionLimit               整数

入れ子になっているM-ファイルの呼び出し可能回数。このプロパティは、MATLABが停止する前に、入れ子になったM-ファイルを呼び込むことができる最大回数を設定するものです。デフォルトで、大きな値が設定されています。このプロパティをたとえば、150のような小さい値に設定すると、その最大回数に達すると、MATLAB は、実行に必要なメモリがなくなり、エラーを発生します。

ScreenDepth                  ピクセルあたりのビット数

スクリーンの深さ。 ディスプレイビットマップの深さ(すなわちピクセルあたりのビット数)。カレントのグラフィックスデバイスに同時に表示されるカラーの最大数は、2のべき乗です。

ScreenDepthは、BlackAndWhite プロパティの代わりです。自動的なハードウエアチェックを無視するためには、このプロパティを1に設定してください。この値により、MATLAB はディスプレイがモノクロであると判断します。MATLABがカラーのハードウエアで実行されていて、モノクロの端末で表示する場合には、これが有効です。このような場合、MATLABは誤ってディスプレイがカラーであると決定する可能性があります。

ScreenSize                    4要素からなるベクトル(参照のみ)

スクリーンサイズ。 4要素ベクトル

は、ディスプレイのサイズを定義します。leftbottomは、すべてのUnitsに対して0 ですが、pixelsに対してだけは 1 です。widthheight は、Unitsプロパティで指定した単位で表わされるスクリーンの大きさです。

Selected                     on | off

Root オブジェクトでは使われません。

SelectionHighlight           {on} | off

Root オブジェクトでは使われません。

ShowHiddenHandles            on | {off}

ハンドル番号を表示、または、隠しますonに設定した場合、このプロパティはオブジェクトの HandleVisibilityプロパティの設定に関わらず、ハンドル番号を隠すことができなく、すべてのオブジェクトのハンドル番号を表示します。offに設定した場合、マークされたすべてのオブジェクトはグラフィックスの階層内で隠されたままになります。

Tag                          文字列

ユーザ指定のオブジェクトのラベルTagプロパティは、ユーザ指定のラベルを用いてグラフィックスオブジェクトを識別する方法を提供します。RootオブジェクトにTagを付ける必要は必ずしもありませんが、文字変数としてセーブするときに使用でき、後で、setを使って、読み込むことできます。

Type                         文字列(読み取りのみ)

グラフィックスオブジェクトのクラス。Rootオブジェクトに対しては、Typeは常に'root'です。

UIContextMenu                ハンドル

Root オブジェクトでは使われません。

Units                        {pixels} | normalized | inches | centimeters
                     | points | characters

測定の単位。このプロパティは、サイズや位置データを解釈するためにMATLAB が使う単位を指定します。すべての単位はスクリーンの左下隅から測定されます。normalized単位は、スクリーンの左下隅を (0,0) に、右上隅を (1.0, 1.0) に写像します。inches,centimeters, points は、絶対単位(1ポイントは1/72 インチ)です。 キャラクタは、デフォルトシステムフォントからキャラクタで定義されている単位を使います。1単位の幅は、文字 x の幅で、1キャラクタの高さはテキストの2つのラインのベースラインの間の距離です。

このプロパティは、PointerLocation, ScreenSize プロパティに影響を与えます。Unitsの値を変更する場合、Units がデフォルト値であると想定している関数に影響を与えないように、操作を完了した後でデフォルト値に戻すようにしてください。

UserData                     行列

ユーザ指定データ。このプロパティは、Rootオブジェクトと関連付けたい任意のデータです。MATLAB はこのプロパティを使いませんが、関数set get を使ってアクセスできます。

Visible                      {on} | off

オブジェクトの可視性。Root オブジェクトでは使われません。


 root object roots