外部インタフェース/API    

MAT-ファイルの読み込みと書き出し

MATLABのsaveコマンドは、カレントのメモリにあるMATLAB配列をMAT-ファイルと呼ばれるバイナリディスクファイルに保存します。これらのファイルは、.matという拡張子をもつため、MAT-ファイルという用語が使われます。loadコマンドは、逆の操作を行います。loadコマンドは、MATLABのワークスペースにディスク上のMAT-ファイルからMATLAB配列を読み込みます。

MAT-ファイルは、MATLAB 5以降でサポートされているデータタイプの1つまたは複数を含みます。データタイプは、文字列、行列、多次元配列、構造体、セル配列です。MATLABは、連続したバイトストリームとしてディスクに順番にデータを書き出します。

MAT-ファイルインタフェースライブラリ

MAT-ファイルインタフェースライブラリは、MAT-ファイルの読み込みと書き出しのためのサブルーチンを含みます。ユーザのCやFortranプログラム内からこれらのルーチンを呼び出せます。この操作を行うためには、ユーザがコードを書くよりも、これらのルーチンを使うことを推奨します。ライブラリ内のルーチンを使うと、MAT-ファイルの構造の将来的な変化の影響を受けません。

MAT-ファイルライブラリは、MAT-ファイルの読み込みと書き出しのためのルーチンを含みます。これらは、すべて3文字の接頭語matから始まります。つぎの表は、利用可能なMAT-ファンクションとその目的を示したものです。

表 6-1: C MAT-ファイルルーチン  
MAT-Function
目的
matOpen
MAT-ファイルをオープンします。
matClose
MAT-ファイルをクローズします。
matGetDir
MAT-ファイルからMATLAB配列のリストを取得します。
matGetFp
MAT-ファイルのANSI Cファイルのポインタを取得します。
matGetArray
MAT-ファイルからMATLAB配列を読み込みます。
matPutArray
MAT-ファイルにMATLAB配列を書き出します。
matGetNextArray
MAT-ファイルからつぎのMATLAB配列を読み込みます。
matDeleteArray
MAT-ファイルからMATLAB配列を削除します。
matPutArrayAsGlobal
loadコマンドがグローバルワークスペースにMATLAB配列を置くように、MAT-ファイルにMATLAB配列を置きます。
matGetArrayHeader
MAT-ファイル(データをもたない)からMATLAB配列のヘッダをロードします。
matGetNextArrayHeader
MAT-ファイル(データをもたない)からつぎのMATLAB配列のヘッダをロードします。

表 6-2: Fortran MAT-ファイルルーチン  
MAT-Function
目的
matOpen
MAT-ファイルをオープンします。
matClose
MAT-ファイルをクローズします。
matGetDir
MAT-ファイルからMATLAB配列のリストを取得します。
matGetMatrix
MAT-ファイルから名前の付いたMATLAB配列を取得します。
matPutMatrix
MAT-ファイルにMATLAB配列を設定します。
matGetNextMatrix
MAT-ファイルからつぎの連続するMATLAB配列を取得します。
matDeleteMatrix
MAT-ファイルからMATLAB配列を削除します。
matGetString
MAT-ファイルからMATLAB文字列を読み込みます。
matPutString
MAT-ファイルにMATLAB文字列を書き出します。


 プラットフォーム間でのデータファイルの交換 関連するファイル