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text

カレント Axes に Text オブジェクトを作成

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text は、Text グラフィックスオブジェクトを生成する低水準の関数です。指定した位置にキャラクタ文字列を配置するために、textを使います。

text(x,y,'string') は、点(x,y)で指定した位置にコーテーションで囲んだ文字列を付け加えます。

text(x,y,z,'string') は、3次元座標に文字列を付け加えます。

text(x,y,z,'string','PropertyName',PropertyValue....) は、座標で定義した位置にコーテーションで囲んだ文字列を付け加え、指定したTextプロパティに対する値を使います。Textオブジェクトのプロパティについては、Textのプロパティを参照してください。

text('PropertyName',PropertyValue....) は、座標を省略し、プロパティ名とプロパティ値の組合わせを使って、すべてのプロパティを指定します。

h = text(..) は、オブジェクト毎に1つのハンドルをもつTextオブジェクトのハンドル番号からなる列ベクトルを出力します。関数text のすべての型で、この出力引数をオプションとして出力できます。

ギリシャ文字を含むシンボルについては、 String プロパティを参照してください。

注意

カレントのAxesのデータ単位を用いて、Textの位置の座標(引数x, y,z)を指定してください("例題" を参照)。Extent, VerticalAlignment, HorizontalAlignmentプロパティは、Textの位置に従ってキャラクタ文字列の位置の制御を行います。

座標がベクトルの場合、textは点のリストで定義したすべての位置に文字列を書き出します。キャラクタ文字列がx, y, zと同じ長さの配列の場合、textは指定した各点に文字列配列の対応する行を書き出します。

複数のTextオブジェクトの文字列を指定するときは、文字列は、つぎのものです。

指定した文字列配列の各々の要素は、別々のTextオブジェクトを作成します。

1つのTextオブジェクトに対して文字列を指定するとき、文字列のセル配列とパディングされた文字列行列は、複数行の文字列のTextオブジェクトになり、'|'はセパレータとして解釈されず、垂直なスラッシュを含む1ラインの文字列になります。

text は、プロパティ名とプロパティ値の組合わせを入力引数とする低水準の便利な関数

は、つぎのシンタックスと等価です。

他のプロパティは、プロパティ名とプロパティ値の組合わせとしてのみ指定することができます。各々のプロパティの詳細は、このファイルの最後の Textのプロパティを参照してください。プロパティ名とプロパティ値の組合わせ、構造体配列、セル配列としてプロパティを指定することができます(これらのデータタイプの指定法の例は、リファレンスページのsetgetを参照してください)。

textは、FigureやAxesのNextPlotプロパティの設定に従いません。このため、holdonに設定せずに、既存のAxesにTextオブジェクトを付け加えることができます。

例題

ステートメント

は、(pi,0)の位置で、文字列sin()を付け加えます。

ステートメント

は、

を作るために、TeXの書式を使います。

参考

gtext, int2str, num2str, title, xlabel, ylabel, zlabel

Using MATLAB GraphicsマニュアルのAxesの章では、テキストの配置について説明しています。

オブジェクトの階層構造

デフォルトのプロパティの設定

Axes, Figure, RootレベルでTextのデフォルトのプロパティを設定することができます。

Property は、Textプロパティ名で、PropertyValueはユーザが指定する値です。Textプロパティにアクセスするためには、setgetを使ってください。

プロパティリスト

つぎの表は、Textプロパティと簡単な説明を示したものです。プロパティ名は、詳細な説明とリンクされています。

プロパティ名
プロパティの詳細
プロパティ値
キャラクタ文字列の定義
Editing
エディットモードの使用
値: on, off
デフォルト: off
Interpreter
TeX コマンドの解釈
値: tex, none
デフォルト: tex
String
キャラクタ文字列(TeXキャラクタシーケンスを含む)
値:キャラクタ文字列
キャラクタ文字列の配置
Extent
Textオブジェクトの位置とサイズ
値: [left, bottom, width, height]
HorizontalAlignment
Text の水平方向の整列
値: left, center, right
デフォルト: left
Position
Text のExtent の長方形の位置
値: [x, y, z] 座標
デフォルト: [] 空行列
Rotation
Text オブジェクトの方向
値: スカラ (度)
デフォルト: 0
Units
ExtentとPositionプロパティの単位
値: pixels, normalized, inches, centimeters, points, data
デフォルト: data
VerticalAlignment
Text 文字列の垂直方向の整列
値: top, cap, middle, baseline, bottom
デフォルト: middle
フォントの指定
FontAngle
イタリックフォントの選択
値: normal, italic, oblique
デフォルト: normal
FontName
フォントファミリの種類
値: システムでサポートしているフォント、または、文字列 FixedWidth
デフォルト: Helvetica
FontSize
フォントサイズ
値: FontUnitsの単位
デフォルト: 10 points
FontUnits
FontSizeプロパティのサイズ
値: points, normalized, inches, centimeters, pixels
デフォルト: points
FontWeight
太字フォントの選択
値: light, normal, demi, bold
デフォルト: normal
外観の制御
Clipping
Axesで作成される長方形へのクリッピング
値: on, off
デフォルト: on
EraseMode
Textの描画と消去の方法(アニメーションに対して役立ちます)
値: normal, none, xor, background
デフォルト: normal
SelectionHighlight
Selected プロパティが onに設定されているとき)選択したときに強調するText
値: on, off
デフォルト: on
Visible
Textの可視化の指定
値: on, off
デフォルト: on
Color
Textのカラー
ColorSpec
Textオブジェクトのアクセスの制御
HandleVisibility
Textのハンドルが他の関数に対して視覚可能であるかどうかを指定
値: on, callback, off
デフォルト: on
HitTest
Textがカレントオブジェクトになることができるかどうかを指定(Figureの CurrentObject プロパティを参照)
値: on, off
デフォルト: on
Text オブジェクトの一般的な情報
Children
Textオブジェクトは、子オブジェクトをもちません。
値: [] (空行列)
Parent
Textオブジェクトの親オブジェクトは、常に、Axes オブジェクトです。
値: axes ハンドル番号
Selected
Textが"選択された"状態かどうかを指定
値: on, off
デフォルト: off
Tag
ユーザ指定のラベル
値: 任意の文字列
デフォルト: '' (空の文字列)
Type
グラフィックスオブジェクトのタイプ(参照のみ)
値:文字列 'text'
UserData
ユーザ指定のデータ
値: 任意の行列
デフォルト: [] (空行列)
コールバックルーチンの実行の制御
BusyAction
コールバックルーチン割り込みの取り扱い方法の指定
値: cancel, queue
デフォルト: queue
ButtonDownFcn
Text上で、マウスボタンを押したときに実行するコールバックルーチンの定義
値: 文字列
デフォルト: '' (空の文字列)
CreateFcn
Textが作成されたときに実行するコールバックルーチンの定義
値: 文字列
デフォルト: '' (空の文字列)
DeleteFcn
(close または deleteにより)Textが削除されるときに実行するコールバックルーチンの定義
値: 文字列
デフォルト: '' (空の文字列)
Interruptible
コールバックルーチンが中断されるかどうかを指定
値: on, off
デフォルト: on (割り込み可能)
UIContextMenu
コンテキストメニューとTextの対応付け
値: uicontextmenu のハンドル


 texlabel Text Properties