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[b,a] = prony(h,nb,na)
詳細
Prony法は、設定された時間領域インパルス応答をもつIIRフィルタを求めるためのアルゴリズムです。これは、フィルタ設計、指数関数的信号のモデリング、システム同定(パラメトリックなモデリング)などで使われます。
[b,a] は、分子の次数 = prony(h,nb,na)
nb、分母の次数na、およびh内の時間領域インパルス応答を使ってフィルタを求めます。pronyは、長さnb+1およびna+1のフィルタ係数を行ベクトルbおよびaにそれぞれ出力します。フィルタ係数は、つぎに示すようにzの次数の降順です。
例題
そのインパルス応答からButterworthフィルタの係数を求めます。
[b,a]=butter(4,0.2) b=0.0048 0.0193 0.0289 0.0193 0.0048 a = 1.0000 -2.3695 2.3140 -1.0547 0.1874 h=filter(b,a,[1 zeros(1,25)]); [bb,aa]=prony(h,4,4) bb=0.0048 0.0193 0.0289 0.0193 0.0048 ab = 1.0000 -2.3695 2.3140 -1.0547 0.1874
アルゴリズム
pronyは、参考文献[1]に記述されている方法を使っています。この方法は、分母係数aを求めるためARモデリングの共分散法の変形したものを使い、それから出力フィルタのインパルス応答がxの最初のnb+1個のサンプルと正確に一致する分子の係数bを求めます。フィルタは必ずしも安定しませんが、データ列が正しい次数の自己回帰移動平均(ARMA)過程であれば、正確に係数を求める可能性があります。
参考
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Butterworthアナログおよびディジタルフィルタの設計 |
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Chebyshev I型フィルタの設計(通過帯域リップル) |
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Chebyshev II型フィルタの設計(遮断帯域リップル) |
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楕円フィルタの設計 |
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周波数応答データからの離散時間フィルタの同定 |
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Levinson-Durbin再帰法 |
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線形予測係数 |
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Steiglitz-McBride反復法を使った線形モデル |
参考文献
[1] Parks, T.W., and C.S. Burrus, Digital Filter Design, John Wiley & Sons, 1987, pp. 226-228.
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