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levinson

Levinson-Durbin帰納法

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Levinson-Durbinの帰納法は、設定された確定的な自己相関列をもつ全極IIRフィルタを求めるためのアルゴリズムです。これには、フィルタ設計、符号化、スペクトル推定などで使われています。levinsonが作成するフィルタは、最小位相となります。

a = levinson(r,p) は、その自己相関列としてrをもつp次の自己回帰線形過程の係数を求めます。rは実数、または、複素数の確定的な自己相関列(ベクトル)で、pは分母の多項式A(z)、すなわち、a = [1 a(2) ... a(p+1)]の次数になります。フィルタ係数は、つぎのようにzの次数の降順で順序付けられます。

アルゴリズム

levinsonは、対称トエプリッツ連立1次方程式を解きます。

ここで、r = [r(1)  ... r(p+1)]は、入力自己相関ベクトルで、r(i)*は、r(i)の複素共役です。このアルゴリズムは、O(p2)フロップスを必要とし、pが大きい場合には、MATLABの\ コマンドより、はるかに効率的です。ただし、関数levinsonnは、できるだけ高速演算を行うために、低次の場合、\を使います。

参考
lpc         線形予測フィルタ係数の計算

prony       時間領域IIRフィルタ設計に対するProny法

rlevinson   再帰的なLevinson-Durbin帰納法

schurrc     Schurアルゴリズムを使った反射係数の計算

stmcb       Steiglitz-McBride 繰り返しを使った線形モデルの計算

参考文献

[1] Ljung, L., System Identification: Theory for the User, Prentice-Hall, 1987, pp. 278-280.


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