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lqrd

連続系プラント用の離散LQレギュレータを設計

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lqrd は、lqrを使って設計された連続系状態フィードバックレギュレータに類似した応答特性をもつ離散系全状態フィードバックレギュレータを設計します。このコマンドは、連続系状態フィードバックゲインの設計に成功した後、ディジタル化のためのゲイン行列を設計するのに利用できます。

[Kd,S,e] = lqrd(A,B,Q,R,Ts) は、連続系コスト関数

と等価の離散系コスト関数を最小化して、離散系状態フィードバック則

を計算します。

行列AおよびBでは、連続系プラントダイナミクス

を設定します。そして、Tsは、離散系レギュレータのサンプル時間を設定します。また、離散化した問題に対する離散Riccati方程式の解Sと離散閉ループ固有値 e = eig(Ad-Bd*Kd)も出力します。

[Kd,S,e] = lqrd(A,B,Q,R,N,Ts) は、コスト関数

における相互干渉項をもつ、より一般的な問題を解きます。

アルゴリズム

等価な離散系ゲイン行列Kdは、サンプル時間Tsとゼロ次ホールド近似を使って、連続系プラントを離散化したり、行列の重みを付けることによって求まります。

つぎの記法

を使うと、離散化されたプラントは、方程式

をもち、等価な離散系コスト関数に対する重み行列は、つぎのようになります。

積分は、Van Loanによる行列指数の公式([2を参照)を使って計算されます。プラントは、c2dを使って離散化され、ゲイン行列はdlqrを使って離散化したデータから計算されます。

制限

離散化問題データは、dlqrに対する必要条件を満たさなければなりません。

参考
c2d         LTIモデルの離散化

dlqr        離散系プラントに対する状態フィードバックLQレギュレータ

kalmd       連続系プラントに対する離散Kalman推定器

lqr         連続系プラントに対する状態フィードバックLQレギュレータ

参考文献

[1] Franklin, G.F., J.D. Powell, and M.L. Workman, Digital Control of Dynamic Systems, Second Edition, Addison-Wesley, 1980, pp. 439-440

[2] Van Loan, C.F., "Computing Integrals Involving the Matrix Exponential," IEEE Trans. Automatic Control, AC-15, October 1970.


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