MATLAB Function Reference

dbstop

M-ファイル関数内にブレークポイントを設定

表示

dbstop in mfile
dbstop in mfile at lineno
dbstop in mfile at subfun
dbstop if error
dbstop if warning
dbstop if naninf
dbstop if infnan

詳細

dbstop in mfile は、mfileを実行する場合、mfileの実行を一時的に停止し、最初の実行可能ラインで、MATLABをデバッギングモードにします。グラフィカルなデバッギングが可能な場合、MATLAB Debuggerは、mfileの最初の実行可能ラインにブレークポイントを設定した状態でオープンします。そして、デバッギングユーティリティを使って、ワークスペースを表示したり、正しいMATLAB関数を使います。dbcont、または、dbstepを使って、mfileの実行を再開します。dbquit を使って、Debuggerから抜け出ることができます。

dbstop in mfile at lineno は、mfileを実行したとき、ライン番号linenoの前で、実行を一時的に停止し、MATLABのデバッグモードになります。グラフィカルなデバッグが可能な場合、MATLAB Debugger は、ラインlinenoでブレークポイントをもった状態で、mfile をオープンします。このラインが実行可能な状態でない場合、実行は停止し、ブレークポイントは、つぎの実行可能なラインlinenoに設定されます。実行が停止すると、デバッギングユーティリティを使って、ワークスペースを表示したり、正しいMATLAB関数を使います。dbcont、または、dbstepを使って、mfileの実行を再開します。dbquitを使って、Debuggerから抜け出ます。

dbstop in mfile at subfun は、mfileを実行する場合、mfileの実行をサブ関数subfunの実行の前に、一時的に停止し、デバッグモードに入ります。グラフィカルデバッグ機能が可能な場合、MATLAB Debugger は、subfunで指定されるサブ関数にブレークポイントをもつmfileをオープンします。実行が停止すると、デバッギングユーティリティを使って、ワークスペースを表示したり、正しいMATLAB関数を使います。dbcont、または、dbstepを使って、mfileの実行を再開します。dbquitを使って、Debuggerから抜け出ます。

dbstop if error は、ユーザが連続的に実行するM-ファイルが実行時エラーを起こす場合に実行を停止し、MATLABのデバッグモードに入り、エラーを生じたラインでポーズします。エラーの後に実行を再開することはできません。dbquitを使って、Debugger から抜け出ます。

dbstop if warning は、ユーザが連続的に実行するM-ファイルが実行時ワーニングを生じる場合に実行を停止し、MATLABのデバッグモードに入り、ワーニングを生じたラインでポーズします。dbcont、または、dbstepを使って、実行を再開します。

dbstop if naninf は、ユーザが連続的に実行するM-ファイルが、無限大値(Inf)を生じる場合に実行を停止し、MATLABのデバッグモードに入り、Infが発生したラインでポーズします。dbcont、または、dbstepを使って、実行を再開します。dbquit を使って、Debuggerから抜け出ます。

dbstop if infnan は、ユーザが連続的に実行するM-ファイルが、NaNを生じる場合に実行を停止し、MATLABのデバッグモードに入り、NaNが発生したラインでポーズします。dbcont、または、dbstepを使って、実行を再開します。dbquitを使って、Debuggerから抜け出ます。

注意

UNIXデバッガ dbx に馴染みのあるキーワードat, in, if は、オプションです。

例題

つぎの例題で使用するファイルbuggyは、3つのラインから構成されています。

function z = buggy(x)
n = length(x);
z = (1:n)./x;

例題 1 - 最初の実行可能ラインで停止

ステートメント

dbstop in buggy
buggy(2:5)

は、buggy の最初の実行可能なラインで実行を停止します。

n = length(x);

関数

dbstep

を使って、つぎのラインに進み、nの値をチェックすることができます。

例題 2 - エラーが生じた場合に停止

buggy は、ベクトルにのみ作用するので、入力 x がフル行列の場合エラーになります。ステートメント

dbstop if error
buggy(magic(3))

は、エラーを生じます。

??? Error using ==> ./
Matrix dimensions must agree.
Error in ==> c:\buggy.m
On line 3 ==> z = (1:n)./x;
K»

そして、MATLABをデバッグモードにします。

例題 3 - Inf の場合に停止

buggyで、入力xの要素のいずれかがゼロの場合、ゼロ割が生じます。ステートメント

dbstop if naninf
buggy(0:2)

は、

Warning: Divide by zero.
> In c:\buggy.m at line 3
K»

となり、MATLAB はデバッギングモードになります。

参考

dbclear, dbcont, dbdown, dbquit, dbstack, dbstatus, dbstep, dbtype, dbup, partialpath

dbstep

dbtype