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基本的な統計量のプロットをグラフに付加

MATLAB Data Statistics ツール:

たとえば、つぎの図は、yデータ Predator の平均のプロットを示すものです。

つぎの節は、Data Statistics ツールの使用法に関する詳細を説明しています。

例題 - データセットの平均値のプロット

データセットの平均のプロットをグラフに付加するには、つぎの手続きを行ないます。

  1. ユーザのデータをプロットします。たとえば、つぎのコマンドを使って、アメリカ合衆国の人口に関する時系列データをプロットします。

  2. フィギュアのウインドウツール(Tools) メニューからデータの統計量(Data Statistics) オプションを選択します。

    Data Statistics ツールは、グラフの中のプロットのxデータとyデータに関する基本的な統計量を計算し、ダイアログボックスに結果を表示します。

  1. 値の横に位置するチェックボックスの中をクリックすることで、ユーザのグラフの中に、プロットしたい統計量を選択します。

    たとえば、グラフに、人口データ(y-データ)の平均値のプロットを加えるには、図に示しているように、値の横のチェックボックスの中をクリックしてください。 Data Statistics ツールは、グラフに平均値のプロットを付加します。

データ統計量をもつ凡例の使用

Data Statistics ツールをアクティブにすると、プロットしたデータに対する統計量を計算し、グラフに凡例が存在していない場合、を自動的に付加します。

最初に、凡例は、グラフの中にプロットされたデータセットに対する登録に関する要素を含みます。凡例の中で、各データセットは、そのタグによって識別されます(タグは、グラフオブジェクトに関連したユーザ定義のテキスト文字列です。タグの作成についての詳細は、 Identifying Objects in a Graphを参照してください)。タグをもたないデータセットがグラフの中に存在すると、Data Statistics ツールは、最初のプロットを識別するためにdata 1 を、2番目のプロットを識別するためにdata 2、等々を使って、それらにラベルを作成します。

グラフに複数の統計量のプロットを付加する場合、Data Statistics ツールは、新しいプロットに対する凡例の中に、登録に関する要素を加えます。Data Statistics ツールは、凡例の中で、それを識別する記述的な名前をプロットした統計量に割り当てます。たとえば、プロットした統計量は、凡例の中で、名前yの平均(y mean) とします。

データの統計量のフォーマット付きプロット

Data Statistics ツールは、グラフの中で、他のプロットから統計量のプロットを識別するために、カラーやラインスタイルを使います。また、グラフの中の他のプロットと同様に、それらの特性も変更することができます。

プロットした統計量のプロパティの変更を行なうには、

  1. フィギュアウインドウの中のプロットエデットモードをアクティブにします。
  2. 統計量のプロット上をダブルクリックします。これにより、ラインオブジェクトのプロパティにアクセスする MATLAB プロパティエデッタが起動します。

    プロット上を右クリックすることにより、これらのプロパティのサブセットにもアクセスできます。これにより、ラインの幅、ラインスタイル、カラーを指定するオプションを含んでいるプロットのコンテキストメニューを起動します。

  1. プロットのプロパティを変更して、適用(Apply)をクリックします。

Data Statistics ツールでプロットされた統計量

つぎの表は、Data Statistics ツールにより計算される統計量のリストです。表は、統計量を計算するときに使用するMATLAB関数名を含んでいます。これらの統計関数に関する詳細については、データ解析と統計量の節の基本テータ解析関数を参照してください。

表 2-1: Data Statistics ツールでプロットされる統計量
統計量
詳細
MATLAB 関数
最大値
データセットの中の最も大きい値
max
最小値
データセットの中の最も小さい値
min
平均値
データセットの中のすべての値の平均
mean
中央値
データセットの中の真ん中の値
median
レンジ
データセットの中の最も小さい値と最も大きい値の範囲。Data Statistic ツールは、レンジ統計量をプロットすることはできません。
n/a
標準偏差
データセットの中の値の間の変動量の総量を特徴付ける尺度。
注意: Data Statistics ツールは、グラフの中で標準偏差をプロットするために、2つのラインを使っています。ラインは、データセットの平均値の両側に標準偏差分を加えた/引いた境界を表します。
std

統計量の自動的な更新

表示しているData Statistics ツールをもち、プロットのx-データ、または、y-データを変更すると、Data Statistics ツールは、そのプロットに対する統計量を自動的に再生成します。

一つのグラフの中に複数の統計量プロット

Data Statistics ツールは、グラフの中で、すべての2次元プロットに対する基本的な統計量を計算しますが、しかし、統計量を一つのプロットだけに対して表示します。

グラフの中の特別なプロットに対して、統計量を見るには、

  1. Data Statistics ダイアログボックスの中のに対する統計量(Statistics for) メニューをクリックします。

    このメニューは、グラフの中にプロットされているすべてのデータセットを、タグで各データセットを識別しながら、リストします(タグは、あるグラフィックオブジェクトに関連したユーザ定義のテキスト文字列です)。グラフの中で、タグももたないプロットに対して、Data Statistics ツールは、最初のプロットをdata1、2番目のプロットをdata2、等々を使って、識別します。

  1. リストからプロットを選択します。Data Statistics ツールは、ダイアログボックスの中で表示されている値を更新します。

統計量をMATLAB ワークスペースに保存

Data Statistics ツールで作成した統計量をMATLABのワークスペースに保存するには、つぎの手続きを行なってください。

  1. ワークスペースに保存(Save to Workspace) ボタンをクリックします。
  2. 統計量をワークスペースに保存(Save Statistics to Workspace) ダイアログボックスの中で、保存したい統計量のセット、x-データ、または、y-データのどちらかを設定し、保存する統計量に変数名を割り当てます。

Data Statistics ツールは、構造体の中に、統計量の各セットを保存します。たとえば、変数 census_dates の中の人口のx-データに関する統計量のセットを保存したい場合、構造体の内容は、つぎのようになります。


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