モデルの作成と取り扱い | ![]() ![]() |
LTIプロパティの設定
tf
, zpk
, ss
, frd
を用いて、LTIモデルを作成するときにプロパティを設定することができます。set
を用いて設定または修正することができます。この節では、最初の2つのオプションについて説明します。3番目のオプションの詳細については、"プロパティの直接参照"を参照してください。
関数set
は、Handle Graphicsと同じ書式に従います。特に各プロパティは、つぎの引数の組み合わせで更新されます。
PropertyName
,PropertyValue
PropertyName
は、プロパティ名を設定する文字列です。これは、プロパティ名そのものとすることも、あるいは、プロパティを個々に識別するのに十分なだけのキャラクタを含む大文字、小文字を区別しない省略文字列とすることもできます。たとえば、Userdata
プロパティを参照する場合'user'
とできます。PropertyValue
は、プロパティに割り当てる値です(設定できるプロパティ値の詳細については、set
の項を参照してください)。図に示すように、入力が'energy'、出力が'temperature'と名付けた、0.3秒の入力のむだ時間をもつ簡単なSISO加熱システムを考えます。
TFオブジェクトを使って、この遅れシステムを表現し、対応するLTIプロパティを設定することで、むだ時間や入力名、出力名モデルの履歴を設定します。ユーザは、LTIモデルをtf
で作成したとき、または、set
コマンドを使って作成したとき、直接これらのプロパティを設定できます。
たとえば、モデルを作成するときに、直接遅れを設定でき、その後、InputName
、OutputName
、Notes
を sys
に設定するためにset
コマンドを使います。
sys = tf(1,[1 1],'Inputdelay',0.3); set(sys,'inputname','energy','outputname','temperature',... 'notes','A simple heater model')
最後に、与えたLTIモデルタイプに対して設定可能なすべてのプロパティと妥当な値の一覧を得るためにset
コマンドを使うことができます。上で作成した伝達関数sys
に対して、
set(sys)
num: Ny-by-Nu cell of row vectors (Nu = no. of inputs) den: Ny-by-Nu cell of row vectors (Ny = no. of outputs) Variable: [ 's' | 'p' | 'z' | 'z^-1' | 'q' ] Ts: scalar InputDelay: Nu-by-1 vector OutputDelay: Ny-by-1 vector ioDelay: Ny-by-Nu array (I/O delays) InputName: Nu-by-1 cell array of strings OutputName: Ny-by-1 cell array of strings InputGroup: M-by-2 cell array if M input groups OutputGroup: P-by-2 cell array if P output groups Notes: array or cell array of strings UserData: arbitrary
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