可視化手法    

投影法のタイプとカメラの位置

デフォルトでMATLABは、CameraPosition, CameraTarget, CameraViewAngle プロパティを調整して、カメラを背景の中央に向け、軸内に全てのグラフィックスオブジェクトを含めるようにします。カメラの背後にグラフィックスオブジェクトが来るようにカメラを設定すると、表示される背景はaxesの Projection プロパティとfigureの Renderer プロパティの影響を受ける可能性があります。つぎの表は、投影法のタイプとレンダリング手法の相互関係を要約したものです。

表1-1:

正投影
遠近投影
Z-バッファ
CameraViewAngle により CameraTarget における場面の範囲を決定
CameraViewAngle によりCameraPosition から無限遠点までの場面の範囲を決定
ペインタ
CameraPosition に関係なく、すべてのオブジェクトを表示
グラフィックスオブジェクトが CameraPosition の背後にある場合は推奨しません。

つぎの図は、正投影とZ-バッファを使用する際に見えるもの(グレイ領域)を示しています。カメラの前にあるものはすべて見えます。

遠近法では、カメラの視角の範囲内のものしか見ることはできません。

MATLABは表示軸に沿って切り取ることはしないので、ペインタレンダリング技法は、3次元空間でカメラを移動するのにあまり適していません。ペインタ技法における正投影では、背景に含まれるすべてのオブジェクトがカメラの位置にかかわらず可視です。

3-D背景の印刷

前節で説明した同じ効果がハードコピー出力でも起こります。ただし、スクリーンと印刷形式へのレンダリング処理には違いがあるため、MATLABはZ-バッファでレンダリングを行い、ペインタで印刷出力を生成します。スクリーン上に表示された結果を得るには、明示的にZ-バッファ印刷を指定する必要があります(print コマンドで -zbuffer オプションを使用します)。

付加的な情報

印刷やレンダリング法については、印刷 および レンダラ を参照してください。


 投影タイプ 軸の縦横比について