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line(X,Y)
line(X,Y,Z)
line(X,Y,Z,'PropertyName',PropertyValue,...)
line('PropertyName',PropertyValue,...) 低水準の PN/PV(プロパティ名/プロパティ値) の組み合わせのみ
h = line(...)
詳細
line は、カレントのAxesにLineオブジェクトを作成します。色、幅、ラインスタイル、マーカタイプなどの指定をします。
line(X,Y,Z)
MATLABは、plot関数のように、AxesのColorOrderプロパティとLineStyleOrderプロパティを繰り返します。しかし、plotと異なり、lineはnewplot関数をコールしません。
lineをコールすると、つぎのようになります。line('XData',x,'YData',y,'ZData',z)
MATLABは、デフォルトのLineの色を使って、カレントのAxesにLineオブジェクトを描画します(カラーのデフォルトについては、colordefを参照してください)。line関数の低水準な型では、行列の座標データを指定することができません。
line(X,Y)
は、カレントのAxesに対し、ベクトルXとYで定義されるLineオブジェクトを追加します。XとYが同じサイズの行列の場合、lineは1列毎に1つのlineを作成します。
line(X,Y,Z)
は、3次元座標系でLineを作成します。
line(X,Y,Z,'PropertyName',PropertyValue,...)
は、他のすべてのプロパティに対して指定したプロパティ名とプロパティ値の組合わせと、デフォルト値を使ってLineを作成します。
サポートされている値については、LineStyleとMarkerプロパティを参照してください。
line('XData',x,'YData',y,'ZData',z,'PropertyName',PropertyValue,..
.)
は、カレントの軸に、引数として定義されたプロパティ値を使って、ラインを作成します。これは、関数 line の低水準型で、上に記述した他の略式型と違って、行列座標データを受け入れません。
h = line(...)
は、関数が作成する各Lineオブジェクトに対応するハンドル番号からなる列ベクトルを出力します。
注意
略式の型では、lineは最初の3個の引数(2次元に対しては2個)をX,Y,Z座標データとして解釈します。プロパティ名は省略することができます。他のすべてのプロパティは、プロパティ名とプロパティ値の組合わせとして指定しなればなりません。たとえば、つぎのようにです。
line(X,Y,Z,'Color','r','LineWidth',4)
関数 line の低水準型は、プロパティ名とプロパティ値の組合わせのみの引数をもちます。たとえば、つぎのようにです。
line('XData',x,'YData',y,'ZData',z,'Color','r','LineWidth',4)
Line プロパティは、Lineオブジェクトの様々な外観を制御し、"Lineのプロパティ"に記述されています。setとgetにより、Lineオブジェクトを作成した後で、プロパティ値の設定や確認を行うことができます。
プロパティは、プロパティ名とプロパティ値の組合わせ、構造体配列、セル配列として指定できます(これらのデータタイプの指定方法の例は、setおよびgetのリファレンスページを参照してください)。
plotのような高水準関数と異なり、lineはFigureオブジェクトやAxesオブジェクトのNextPlot プロパティの設定に従いません。カレントのAxesにLineオブジェクトを追加するだけです。しかし、軸の範囲のような自動制御下にあるAxesのプロパティは、カレントのAxesの中に、Lineオブジェクトを適合させるために変更することができます。
例題
つぎの例は、プロットデータに影付けるために関数 line を使います。まず、データをプロットし、Lineオブジェクトのハンドル番号を保存します。
t = 0:pi/20:2*pi; hline1 = plot(t,sin(t),'k');
つぎに、x座標にオフセットを付けることにより影を付けます。影のLineをグレイにして、デフォルトのLineWidthよりも太くします。
hline2 = line(t+.06,sin(t),'LineWidth',4,'Color',[.8 .8 .8]);
set(gca,'Children',[hline1 hline2])
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入力引数の次元 - 略式型
つぎのステートメントは、ZDataに対して指定された1列の行列を、個々に4点をもつ2つのラインを作るために再利用します。
line(rand(4,2),rand(4,2),rand(4,1))
すべてのデータが同じ列数で1行の場合、MATLABはプロットするデータを作成するために行列を転置します。たとえば、
line(rand(1,4),rand(1,4),rand(1,4))
line(rand(4,1),rand(4,1),rand(4,1))
これは、1つまたは2つの行列が1行のときにも適用されます。たとえば、ステートメント
line(rand(2,4),rand(2,4),rand(1,4))
line(rand(4,2),rand(4,2),rand(4,1))
オブジェクトの階層構造
つぎのテーブルは、ラインオブジェクトのすべてのプロパティをリストし、個々について、簡単な記述を与えています。set と get コマンドを使って、これらのプロパティの値を変更できます。Property Editor は、会話型のツールで、オブジェクトプロパティ値を見たり、変更することができます。
テーブルの中で、GUI アクセスの部分は、Property Editor パネルを識別し、それを通して、プロパティにアクセスできます。プロパティが配置されている部分で、Property Editor パネル名を与えて、Pproperty Editor を通して、プロパティは、アクセスできます。
| プロパティ名 |
プロパティの詳細 |
Property Editor |
プロパティ値 |
| Data Defining the Object | |||
XData |
Lineを定義するx-座標 |
データパネル |
値: ベクトル、または、行列 デフォルト: [0 1] |
YData |
Lineを定義するy-座標 |
データパネル |
値: ベクトル、または、行列 デフォルト: [0 1] |
| ZData |
<z |
データパネル |
値: ベクトル、または、行列 デフォルト: [] 空行列 |
| Lineのスタイルとマーカの定義 | |||
LineStyle |
5種類のラインスタイルから選択 |
スタイルパネル |
値: -, --, :, -., noneデフォルト: - |
LineWidth |
Lineの幅(ポイント単位) |
スタイルパネル |
値: scalar デフォルト: 0.5 点 |
Marker |
データ点で、プロットするマーカシンボル |
スタイルパネル |
値:Marker プロパティを参照デフォルト: none |
MarkerEdgeColor |
マーカのカラー、または、塗り潰されたマーカのエッジのカラー |
スタイルパネル |
値: ColorSpec, none, autoデフォルト: auto |
MarkerFaceColor |
閉じた型のマーカを塗り潰すためのカラー |
スタイルパネル |
値: ColorSpec, none, autoデフォルト: none |
MarkerSize |
ポイント単位で表わしたマーカサイズ |
スタイルパネル |
値:ポイント単位のサイズ デフォルト: 6 |
| 外観を制御するプロパティ | |||
| Clipping |
Axesで作成される長方形へのクリッピング |
n/a |
値: on, offデフォルト: on |
| EraseMode |
Lineの描画と消去の方法(アニメーションに対して役立つ) |
n/a |
値: normal, none, xor, backgroundデフォルト: normal |
SelectionHighlight |
(Selected プロパティが onに設定されているとき)選択したときに強調するLine |
n/a |
値: on, off デフォルト: on |
Visible |
Lineの可視化/非可視化の設定 |
Info パネル |
値: on, off デフォルト: on |
| Color |
Line のカラー |
スタイル パネル |
ColorSpec |
| オブジェクトへのアクセスを制御するプロパティ | |||
HandleVisibility |
Lineのハンドルが他の関数に対して視覚可能であるかどうかを指定 |
n/a |
値: on, callback, offデフォルト: on |
HitTest |
Lineがカレントオブジェクトになることができるかどうかを指定(Figureの CurrentObjectプロパティを参照) |
n/a |
値: on, off デフォルト: on |
| Line に関する一般的な情報 | |||
Children |
Lineオブジェクトは、子オブジェクトをもちません。 |
n/a |
値: [] (空行列) |
Parent |
Lineオブジェクトの親オブジェクトは、常に Axesオブジェクトです。 |
Info パネル |
値:axes ハンドル |
Selected |
Lineが"選択された"状態かどうかを検出 |
n/a |
値: on, off デフォルト: on |
Tag |
ユーザ指定のラベル |
Info パネル |
値: 任意の文字列 デフォルト: '' (空文字列) |
Type |
グラフィックオブジェクトのタイプ (参照のみ) |
n/a |
値: 文字列 'line' |
|
ユーザ定義のデータ |
n/a |
値: 任意の行列 デフォルト: [] (empty matrix) |
| コールバックルーチンの実行に関するプロパティ | |||
|
コールバックルーチン割り込みの取り扱い方法の指定 |
n/a |
値: cancel, queueデフォルト: queue |
|
Line上でマウスボタンを押したときのコールバックルーチンの定義 |
n/a |
値: 文字列 デフォルト: '' (空文字列) |
|
Lineが作成されたときに実行するコールバックルーチンの定義 |
n/a |
値: 文字列 デフォルト: '' (空文字列) |
|
(close または deleteにより)Lineが削除されたときに実行するコールバックルーチンの定義 |
n/a |
値: 文字列 デフォルト: '' (空文字列) |
|
コールバックルーチンの割り込みを指定 |
n/a |
値: on, off デフォルト: on (割り込み可能) |
|
コンテキストメニューとLineの対応付け |
n/a |
値: Uicontextmenu のハンドル |
デフォルトプロパティの設定
ユーザは、axes, figure, root レベルに関するデフォルトのラインプロパティを設定できます。
set(0,'DefaultLinePropertyName',PropertyValue,...)
set(gcf,'DefaultLinePropertyName',PropertyValue,...)
set(gca,'DefaultLinePropertyName',PropertyValue,...)
PropertyName は、ラインオブジェクトのプロパティ名で、PropertyValue は指定する値です。set と get を使って、ランイプロパティにアクセスできます。
| lin2mu | Line Properties | ![]() |