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詳細
Integratorブロックは入力を積分します。積分器の出力は、単にその状態、つまり積分値です。Integratorブロックを使って、つぎのことが行えます。
純粋な離散システムを作成する場合はDiscrete-Time Integratorブロック(Discrete-Time Integrator
を参照)を使用してください。
初期条件の定義
初期条件は、ブロックダイアログボックス上でパラメータとして定義することも、外部信号から入力することもできます。
状態端子の使用
つぎの既知の2つの状況のもとで、出力端子の代わりに状態端子を使う必要があります。
bounce
モデルを参照してください。clutch
モデルを参照してください。ユーザは、出力端子ではなく状態端子を通じて状態の受け渡しを行うことにより、以上のような問題を回避することができます。たとえ、値が同一であっても、Simulinkはそれらの数値をやや異なる時間で生成するため、これらの問題を防ぐことができます。ブロックの状態は、Show state port チェックボックスを選択することによって出力されます。デフォルトでは、図に示すように、状態端子はブロックの上部に表示されます。
制限付きの積分
出力が指定可能なレベルを越えないようにするには、Limit output チェックボックスを選択し、該当するパラメータフィールドに限界値を入力します。そうすると、ブロックは制限付き積分器と同じ機能をもちます。出力が限界値に近づくと、積分動作はオフとなり、積分が広がるのを防ぎます。シミュレーション中に限界値を変更することはできますが、出力が制限付きかそうでないかの状態は変更できません。出力はつぎのようにして決められます。
状態がいつ制限を受けるかを示す信号を生成するには、Show saturation port チェックブロックを選択します。下の図のように、飽和端子がブロック出力端子の下に表示されます。
このオプションを選択すると、ブロックには3つのゼロクロッシングが存在します。1つは飽和上限になるときを検出するもの、1つは飽和下限になるときを検出するもの、そして、もう1つは飽和状態でなくなるときを検出するものです。
状態のリセット
ブロックは、外部信号に基づいて、指定した初期条件にその状態をリセットすることができます。ブロックに状態をリセットさせるには、External reset の選択肢の1つを選びます。つぎの図に示すように、ブロックの入力端子の下にトリガ端子が表示されてトリガタイプを示します。
リセット端子には直接フィードスルーがあります。ブロック出力がこの端子に直接、または直接フィードスルーをもつ一連のブロックを通してフィードバックされると、代数ループが発生します。このループを解除するには、代わりにブロック状態をリセット端子にフィードします。ブロックの状態にアクセスするには、Show state port チェックボックスを選択します。
ブロックの状態に対して絶対許容値を指定
モデルに大きさが非常に異なる状態が含まれている場合、モデルに絶対許容値を定義しても十分な誤差コントロールが得られない場合があります。Integratorブロックの状態に絶対許容値を定義するには、Absolute tolerance パラメータに値を与えます。ブロックに複数の状態がある場合は、すべての状態に同じ値が適用されます。
誤差のコントロールに関する詳細は、誤差許容値 を参照してください。
すべてのオプションの選択
すべてのオプションを選択すると、アイコンは、つぎのように表示されます。
サポートされているデータタイプ
Integratorブロックは、そのデータ端子上で double
タイプの信号を受け入れ、出力します。外部リセット端子は時間間隔 double
や boolean
タイプの信号を受け入れます。
パラメータとダイアログボックス
inf
。-inf
。特性
直接フィードスルー |
あり、リセット端子および外部初期条件入力端子について |
サンプル時間 |
連続 |
スカラ拡張 |
パラメータについて |
状態 |
接続されるブロックまたはパラメータから継承 |
ベクトル化 |
可 |
ゼロクロッシング |
Limit output オプションを選択すると、リセット検出のために1つ、飽和上限検出のためと飽和下限検出のためにそれぞれ1つ、そして飽和でなくなるときのために1つ |
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