Control System Toolbox関数リファレンス    
dare

離散系代数Riccati方程式の解法ソルバ(DARE)

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[X,L,G,rr] = dare(A,B,Q,R) は、つぎの離散系代数 Riccati方程式の一意的な解 を計算します。

ここで、閉ループ行列

は、そのすべての固有値を単位円の内部にもっています。行列 は、対称で、安定化解と呼ばれます。また、[X,L,G,rr] = dare(A,B,Q,R)は、つぎのものが出力されます。

[X,L,G,rr] = dare(A,B,Q,R,S,E) は、つぎのような、より一般的なDAREを解きます。

対応するゲイン行列と 閉ループ固有値は、

および、 L = eig(A-B*G,E)です。

最適制御設計などのアプリケーションの開発を支援するために、2つのオプションが用意されています。

[X,L,G,report] = dare(A,B,Q,...,'report')は、解が存在しない場合、エラーメッセージを消去し、代わりに処理結果に対する情報reportを出力します。reportの値は、つぎの意味を表します。

また、 [X1,X2,L,report] = dare(A,B,Q,...,'implicit')も、エラーメッセージを消去しますが、この場合には、つぎのように陰的なを出力します。

このオプションは、成功時にreport = 0を出力します。

アルゴリズム

dareは、[1]に示すアルゴリズムを実行します。QZアルゴリズムを使って、拡張したシンプレクティックペンシルを縮小し、その安定した不変部分空間を計算します。

制限

の組み合わせは、安定化可能でなければなりません(すなわち、単位円の外部のすべての の固有値は、可制御でなければなりません)。さらに、関連したシンプレクティックペンシルは、単位円上に固有値をもつことはできません。この状態を維持するための十分条件は、、かつ、の場合、あるいは

の場合、 が検出可能であるということです。

参考
care        連続時間Riccati方程式の解

dlyap       離散時間Lyapunov方程式の解

参考文献

[1] Arnold, W.F., III and A.J. Laub, "Generalized Eigenproblem Algorithms and Software for Algebraic Riccati Equations," Proc. IEEE, 72 (1984), pp. 1746-1754.


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