Control System Toolbox関数リファレンス    
ctrb

可制御性行列の作成

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詳細

ctrb は、状態空間システムに対する可制御性行列を計算します。nn列の行列Aおよびnm列の行列Bの場合、ctrb(A,B)は、つぎの可制御性行列を出力します。


                                                                  (1-1)  

ここで、は、nnm列をもっています。

Co = ctrb(sys)は、状態空間LTIオブジェクトsysの可制御性行列を計算します。この構文は、つぎのステートメントを実行するのと等価です。

Coがフルランクnの場合、システムは可制御です。

例題

つぎのシステム

が、可制御かどうかを確認します。

MATLABは、つぎの出力を行います。

制限

Coの計算は、逆行列に関して、条件数が悪い場合があります。このことは、つぎの単純な例から見ることができます。

この組み合わせは、の場合に可制御です。しかし、の場合を考えます。ここで、epsは浮動小数点相対精度です。ctrb(A,B) は、つぎの値を出力することが容易にわかります。

これから誤った結論が導かれる場合があります。このような場合、ctrbfを使ってシステムの可制御性を決定するほうが得策です。

参考
ctrbf       可制御性ステアケース型の計算

obsv        可観測性行列の計算


 covar ctrbf