モデルの作成と取り扱い    

むだ時間のPade近似

関数padeは、連続時間LTIモデルの中のむだ時間の有理数近似を計算します。この構文は、つぎのようになります。

ここで、sysは遅れをもつ連続時間モデル、整数nはPade近似の次数を設定します。結果もLTIモデルsysxは、sysと同じタイプですが、遅れを含んでいません。

複数の遅れをもつ、または、入力、出力、I/O遅れからなるモデルに対して、つぎの構文を使います。

ここで、ベクトルninoと行列nioは、それぞれ入力、出力、I/O遅れに対する独立な近似次数を示します。入力に遅れがない場合、ni=[]とします。nonioに関しても同じです。

たとえば、"蒸留棟での例題"を参照してください。この例題での2入力2出力の伝達関数は、つぎのものです。

つぎの方法を使って、H(s)のPade近似を計算します。

つぎのようにタイプします。

ここで、Hは、"蒸留棟の例題"で定義されている のTF表現です。このコマンドは、有理伝達関数を作成します。


 遅れに関する情報の抽出 LTIシステム用のSimulinkブロック