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MIMOモデル伝達関数の作成

MIMO伝達関数は、基本的なSISO伝達関数の2次元配列です。MIMO伝達関数モデルを設定する2つの方法があります。

SISOモデルの連結

つぎの有理伝達行列を考えます。

そのSISOの要素を連結することにより、を設定します。たとえば、

または、等価な表現として、

は、つぎのようにしてを連結により作成できます。

このシンタックスは、標準的な行列の連結と似ていますが、多くの入力、出力をもつMIMOシステムに対して、容易になり、読みやすくなります。LTIシステム用の連結演算の詳細は、モデルの作成と取り扱いのモデルの内部結合関数を参照してください。

セル配列を引数とする関数tfの使用法

一方、関数tfを使って、MIMO伝達関数を定義するには、分子多項式と分母多項式を表す2つのセル配列が必要となります。セル配列の詳細は、Using MATLABの"構造体とセル配列"を参照してください。

たとえば、有理伝達行列に対して、2つのセル配列NDは、つぎのような多項式を要素とする行ベクトル表現をしています。

つぎのように入力して、MIMO伝達行列を設定することができます。

Control System Toolboxは、つぎの出力を行います。

二つのセル配列NDは、Hと同じ次元である必要があります。一般的なMIMO伝達行列 に対して、セル配列の要素N{i,j}D{i,j}は、伝達行列番目の要素の分子と分母の行ベクトル表現になります。


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