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czt

Chirp z-変換

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y = czt(x,m,w,a) は、信号xのChirp z変換を出力します。Chirp z変換は、waで定義される螺旋コンターに沿ったxz変換です。mは変換の長さを設定するスカラで、wは対象となるz平面の螺旋コンターに沿った点の間の比率であり、また、スカラaは、そのコンター上の出発点を与える複素数です。z平面上のコンター、螺旋、または、"Chirp "は、次式によって与えられます。

y = czt(x) は、つぎのデフォルト値を使用します。

これらのデフォルト値を使用して、cztは、単位円周上の等間隔のm点でのxz変換を出力します。これは、xの離散フーリエ変換、すなわち、fft(x)と等価です。空行列[]により、入力引数にデフォルト値を設定します。

x が行列の場合、czt(x,m,w,a)は、xの各列を変換します。

例題

長さ1013のランダムベクトルxを作成し、cztを用いて、そのDFTを計算します。これは、同じデータ列を使った関数fftより高速です。

cztを使って、フィルタの周波数応答の狭帯域(100〜150 Hz)を拡大します。まず、つぎのようにしてフィルタを設計します。

周波数とCZTのパラメータを設定します。

フィルタのDFTとCZTを計算します。

周波数ベクトルを作成し、結果を比較します。

アルゴリズム

cztは、設定したChirp コンタ上でz変換を計算する際に、高速コンボリューションを実行するため、データをそれ以上大きい2のベキ乗数のうち最小のデータ数を使います(参考文献[1])。cztは、大きい素数長のデータ列の場合、fftよりはるかに高速に計算を行うことができます。

診断

mw、または、aがスカラでない場合には、cztはつぎのエラーメッセージを出力します。

参考
fft
1次元高速フーリエ変換
freqz
ディジタルフィルタの周波数応答

参考文献

[1] Rabiner, L.R., and B. Gold. Theory and Application of Digital Signal Processing. Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall, 1975. Pgs. 393-399.


 csd dct