Real-Time Workshop User's Guide | ![]() ![]() |
Workspace I/Oオプションとデータロギング
この節では、Real-Time Workshopが生成したプログラムによって、後で解析を行うためにMAT-ファイルにデータを保存する様々な方法について説明します。方法には、以下のものがあります。
Workspace I/Oページによって状態、時間、出力をロギングする
Workspace I/Oページを使って、生成されたプログラムは各モデル実行時間ステップにおいて、システムの状態、出力、シミュレーション時間を保存することができます。データは、(デフォルトで)model.mat
というMAT-ファイルに書かれます。
このデータロギング機能を利用する前に、MATLABワークスペースに出力を行うためのSimulinkモデルの設定方法を知っておく必要があります。これは、Using Simulink マニュアルで説明されています。
ユーザが定義し、実行可能とするすべてのワークスペース出力変数に対して、Real-Time Workshopは、MAT-ファイル変数を定義します。たとえば、モデルがシミュレーション時間をワークスペースtout
に保存する場合、生成されたプログラムは、同じデータを(デフォルトで)rt_tout
という変数にロギングします。
Real-Time Workshopは、つぎのデータをロギングします。
システム出力に対するデフォルトのMAT-ファイル変数名は、rt_yout
です。
rt_yout
配列の並べられる順序は、1から始まるOutportブロックの端子番号に基づきます。
システム状態に対するデフォルトのMAT-ファイル変数名は、rt_xout
です。
シミュレーション時間に対するデフォルトのMAT-ファイル変数名は、rt_tout
です。
Real-Time Workshopのデータロギングは、Workspace I/O Save options: (Limit data points, Decimation, Format)に従います。
デフォルトのMAT-ファイル名の変更.. MAT-ファイル名のデフォルトは、model
.mat
です。他のファイル名を指定するには、
OPTS="-DSAVEFILE=
filename
"
デフォルトのMAT-ファイル変数名の変更.. デフォルトでは、Real-Time Workshopは、MAT-ファイル変数名を作成するため、システム出力、状態、シミュレーション時間に対する変数名に文字列rt_
を付加します。このプレフィックスを変更するには、
none
を選択します。
ScopeブロックおよびTo Workspaceブロックを使ってデータロギング
Real-Time Workshopは、以下のソースからもデータをロギングします。
save data to workspace
オプションが利用可能であるすべてのScopeブロック各Scopeブロックのダイアログボックスで変数名とデータフォーマットを指定する必要があります。
各To Workspaceブロックのダイアログボックスで変数名とデータフォーマットを指定する必要があります
変数は、Workspace I/Oページからロギングされた変数と共に、model.mat
に書き込まれます。
To Fileブロックにデータをロギングすることも可能です。生成されたプログラムは、モデル内の各To Fileブロックに対して(model.mat
と別個の)別々のMAT-ファイルを作成します。ファイルは、ブロックの時間と入力変数を含みます。To Fileブロックのダイアログボックスでファイル名、変数名、デシメーション、サンプル時間を指定する必要があります。
To Fileブロックは、DOSターゲットの制限のため、DOSリアルタイムターゲットでは利用できません。
シングルタスクおよびマルチタスクモデルでのデータロギングの違い
シングルタスクおよびマルチタスクシステムでデータをロギングするとき、以下の場合のロギングの違いについて留意してください。
マルチタスクモードでは、状態と出力のロギングは、最初のタスクの実行の後に行われます(最初の時間ステップの終了時ではありません)。シングルタスクモードでは、Real-Time Workshopは、最初の時間ステップ後に状態と出力をロギングします。
シングルタスクとマルチタスクのデータロギングの違いに関する詳細は、「シングルタスクおよびマルチタスクモデル実行でのデータロギング」を参照してください。
注意
rapid simulation target (rsim )は、拡張されたロギングオプションを提供します。詳細は、「第11章 Real-Time Workshop Rapid Simulation Target 」を参照してください。 |
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