Control System Toolbox関数リファレンス    
ssbal

対角相似変換を使って、状態空間モデルを平衡化

表示

詳細

行列をもつ状態空間モデルsysが与えられた場合、

は、

が近似的に行と列のノルムが等しくなるような対角相似変換とスカラを計算します。ssbalは、行列

をもつ平衡化されたモデルsysbと状態変換を出力します。ここで、は新しい状態量です。

[sysb,T] = ssbal(sys,condT) は、の条件数で、上界condTを設定します。悪い条件数を使って、平衡化させることは、予期せぬ丸め誤差を拡大する可能性があるので、condTは、最悪の場合の丸めによる増幅率を制御するためのものです。デフォルト値は、condT=Infです。

ssbalは、状態空間モデルsysが種々の状態数をもつ場合、エラーを出力します。

例題

つぎのデータをもつ連続系状態空間モデルを考えます。

このモデルをssbalで平衡化すると、つぎの出力を得ます。

これより、数値範囲が100分の1に圧縮され、行列が、ほぼ等しいノルムをもっていることがわかります。

アルゴリズム

ssbalは、MATLAB関数balanceを使って、を計算します。

参考
balreal     グラミアンを基にI/Oの平衡化

ss2ss       状態座標変換


 ss2ss ssdata