モデルの作成と取り扱い    

遅れを含むシステムの離散化

c2dを使って、むだ時間を含むSISOまたはMIMO連続時間モデルを離散化することができます。Tsを離散化に使うサンプリング周期としましょう。

たとえば、つぎの伝達関数

を離散化するため、入力に10Hzのサンプリングレートでゼロ次ホールドを適用します。

つぎの離散時間伝達関数を出力します。

ここで、 の中の入力遅れは、サンプリング周期0.1秒の2.5倍と見積もられます。従って、離散化モデルhdは、hd.inputdelayの値により確認できるように、2サンプリング周期の入力遅れを継承しています。サンプリング周期より小さい遅れは、離散化アルゴリズムによってhdの係数の中に含ませています。

連続モデルと離散モデルのステップ応答を、つぎの図に示しています。このプロットは、つぎのコマンドで作成できます。


 極と零点のマッチング法 離散時間モデルのリサンプリング