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SISOモデルの構築

ユーザのプラントを記述する微分方程式の組を一度作成すると、Control System Toolboxの簡単なコマンドを使って、SISOモデルを構築できます。つぎの節では、つぎの事柄を記述します。

DCモータの状態空間モデルの作成

つぎのステートメントは、DCモータの種々のパラメータのノミナル値です。

これらの値を与えると、関数ssを使って、数値的に状態空間表現を作成することができます。

sys_ssの出力を示します。

モデル表現間の変換

DCモータの状態空間表現を得ると、伝達関数(TF)や零点/極/ゲイン(ZPK)モデルを含んで、他のモデル表現に変換できます。

伝達関数表現   

状態空間表現から伝達関数表現に、関数tfを使って変換します。たとえば、つぎのコードを使って、DCモータの伝達関数表現に変換します。

零点/極/ゲイン表現   

同様に、関数zpkは、状態空間または伝達関数表現から零点/極/ゲイン形式に変換します。つぎのコードを使って、DCモータに対する状態空間表現を零点/極/ゲイン表現に変換します。

伝達関数や零点/極/ゲインSISO表現の作成

DCモータの例題で、状態空間アプローチは、モデルを表現しているいくつかの行列を作成します。異なるアプローチを選択する場合、対応するモデルは、関数tf, zpk, ss, frdを使って作成することができます。

たとえば、直接、DCモータの伝達関数を作成したい場合、つぎのコマンドを使ってください。

Control System Toolboxは、つぎの伝達関数を作成します。

また、つぎのコードのように、分子と分母を指定することにより、伝達関数を作成することもできます。

零点/極/ゲインモデルを作成するには、つぎのコマンドを使います。

結果として、つぎの零点/極/ゲイン表現を得ます。


 SISO例題:DCモータ 線形モデルに遅れを付加