設計ケーススタディ | ![]() ![]() |
MIMO LQG設計
導いた完全な2軸状態空間モデルPc
から開始します。モデルの入力、出力は、つぎのとおりです。
Pc.inputname ans = 'u-x' 'u-y' 'w-ex' 'w-ix' 'w_ey' 'w_iy' P.outputname ans = 'x-gap' 'y-gap' 'x-force' 'y-force'
前と同様、'x-gap'
と'y-gap'
の出力に直列にローパスフィルタを結合し、低周波数の厚さ変動のみを抑制します。
Pdes = append(lpf,lpf,eye(2)) * Pc Pdes.outputn = Pc.outputn
つぎに、前と同様、LQゲインと状態推定器を設計します(ここには、2つの指令値と2つの観測値があります)。
k = lqry(Pdes(1:2,1:2),eye(2),1e-4*eye(2)) % LQゲイン est = kalman(Pdes(3:4,:),eye(4),1e3*eye(2)) % Kalman推定器 RegMIMO = lqgreg(est,k) % MIMO LQGレギュレータを作成
結果として得られるLQGレギュレータRegMIMO
には、2つの入力と2つの出力があります。
RegMIMO.inputname ans = 'x-force' 'y-force' RegMIMO.outputname ans = 'u-x' 'u-y'
sigma(RegMIMO)
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つぎに、(フィードバックに対するMIMO LQGレギュレータを用いて)白色ノイズ入力に対する開ループ時間応答と閉ループ時間応答をプロットします。
% 閉ループモデルを作成 cl = feedback(Pc,RegMIMO,1:2,3:4,+1); % 同じノイズ入力を用いたLSIM でのシミュレーション lsim(Pc(1:2,3:6),':',cl(1:2,3:6),'-',wxy,t)
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MIMO設計は、各軸に対する独立のSISO設計より明らかに改良されています。特に、/
軸の厚さ変動のレベルは、分離したケースで得られるレベルに匹敵するものです。この例題は、多変数システムに対するMIMO設計の利点を示しています。
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