Development Environment    

インポートウィザードを使ったテキストデータの取り扱い 

インポートウィザードを使って、テキストデータをインポートするには、つぎの操作を行ってください。

  1. MATLABのファイル(File)メニューからデータのインポート(Import Data)を選択し、インポートウィザードをスタートします。MATLABは、ファイル選択ダイアログボックスを表示します。また、関数uiimportを使って、インポートウイザードをスタートすることもできます。

    インポートウィザードを使って、データをクリップボードからインポートするには、MATLABの編集(Edit)メニューのPaste Special オプションを選択します。また、MATLABコマンドウィンドウで右クリックし、表示されたコンテキストメニューからPaste Special を選択する方法でもインポートできます。クリップボードからインポートを行う場合は、ステップ3に進んでください。

  1. ファイル選択ダイアログボックスで、インポートしたいファイルを指定し、開く(Open)をクリックしてください。この操作により、インポートウィザードは、ファイルをオープンし、その内容を処理しようとします。
  2. 個々のデータアイテムを区別するために用いるキャラクタを指定します。このキャラクタは、"デリミタ"、または、"区切り文字"と呼ばれるものです。インポートウィザードでは、多くの場合に使用するデリミタを設定することができます。ただし、ユーザのテキストファイルで使用するキャラクタを指定しなくてはなりません。詳細については、デリミタの指定を参照してください。インポートウィザードが正しくデータを処理すると、つぎへ(Next)をクリックしてください。
  3. インポートしたい変数を選択します。デフォルトでは、インポートウィザードは、ある変数内の全ての数値データ、他の変数の全てのテキストデータを選択します。しかし、ユーザが他のオプションを指定することも可能です。詳細については、インポートする変数の選択を参照してください。
  4. 終了(Finish)をクリックして、データのワークスペースへのインポートを完了します。

デリミタの指定

インポートウィザードがテキストファイルを開くか、クリップボードからデータをコピーする場合、ダイアログボックスのプレビューパンに、生データの一部が表示されます。ユーザは、これを使って、対象ファイルにインポートしたいデータが含まれているかどうかを確認することができます。

インポートウィザードは、データで使用されているデリミタを識別して、データを処理しようとします。インポートウィザードは、デリミタを解釈し、それに基づいて作成した変数の表示を行います。複数の変数を表示するには、タブパネルを使用してください。

たとえば、下の図では、インポートウィザードは、つぎのサンプルファイルgrades.txtを開いています。

上の図では、インポートウィザードがタブキャラクタを、ファイルで使用するデリミタであると解釈し、データから、つぎの3つの変数を作成している点に注目してください。

アルファベットデータの取り扱い   インポートウィザードは、行、または、列のヘッダを使用するデータファイルを認識し、別の分離した変数に、これらのヘッダを抽出します。ファイルの中のデータより前に位置するテキストヘッダを全て無視するよう設定することもできます。

他のデリミタの指定   インポートウィザードが、データで使用されているデリミタを確定できない場合、前と同様に生のデータをプレビュー表示しますが、表示される変数は正しいものでない可能性があります。ユーザのデータが、コンマ以外のキャラクタ(スペース、タブ、セミコロン)をデリミタとして使用している場合、その他(Other) ボタンをクリックし、テキストボックスにデリミタとして使用するキャラクタを入力してください。インポートウィザードは、直ちにデータを再処理し、新しい変数を作成、表示します。

インポートする変数の選択

インポートウィザードは、ユーザのデータから作成した変数のリストを表示します。このリストで名前の隣に表示されるチェックボックスをクリックし、インポートしたい変数を選択してください。デフォルトでは、全ての変数が選択されます。

インポートウィザードは、ダイアログボックスの右側に表示されるリストで強調表示されている変数の内容を表示します。それ以外の変数の内容を確認したい場合、内容表示したい変数をクリックしてください。インポートしたい変数を選択したら、つぎへ(Next)をクリックしてください。

変数の選択を変更   デフォルトでは、インポートウィザードは、ファイル内の全ての数値データを1つの変数に格納します。ファイルがテキストデータを含んでいる場合、インポートウィザードは、それを別々の変数に格納します。また、ファイルが、行または列ヘッダを含んでいる場合、インポートウィザードはそれらを変数rowheaders、または、変数colheadersという別個の変数に格納します。

データの各行、または、各列から変数を作成し、作成した変数の名称に、行または列ヘッダのテキストを割り当てるほうがより都合が良い場合もあります。このような操作を行うには、ダイアログボックスの上部に表示されるボタンリストから適切なボタンをクリックしてください。

下記の例のように、各学生毎にその学生の学年で構成される別々の変数を作成すれば、学生の平均を容易に計算することができます。このような変数を作成するには、 Create variables from each column using row names ボタンをクリックしてください。このオプションをクリックすると、インポートウィザードは、ファイルを再処理し、つぎの新しい変数を作成します。

.

インポートを行う変数のリストを確認したら、Nextをクリックし、データをMATLABワークスペースに移動します。このボタンは、インポートウィザードの終了処理も行います。インポートウィザードは、MATLABコマンドウィンドウに、変数をワークスペースに作成したことを知らせるメッセージを表示します。つぎの例では、各変数を構成する数値テキストデータが、配列doubles にどのようにインポートされているかに着目してください。


 テキストデータのインポート  インポート関数を使ったテキストデータの取り扱い