Graphics

グラフィックスのためのFigureとAxesの準備

デフォルトでは、グラフィックス出力を生成するコマンドは、Figure プロパティを消去したり、リセットすることなく、グラフィックスオブジェクトをカレントFigureに表示します。しかし、グラフィックスオブジェクトがAxesの子オブジェクトの場合には、MATLABはAxesを消去し、オブジェクトを表示する前にほとんどのAxes プロパティをデフォルト値にリセットします。

この挙動は、figure と axesのNextPlotプロパティを設定することによって変更することができます。

NextPlotプロパティを使って、出力ターゲットの制御

MATLABの高水準グラフィックス関数は、NextPlotプロパティの値をチェックして、描画する前にFigureとAxesの追加、消去、あるいは消去とリセットを行うかどうかを決めます。低水準のオブジェクト作成関数は、NextPlotプロパティをチェックしません。これらの関数は、新しいグラフィックスオブジェクトを単にカレントFigureとAxesに追加するだけです。

低水準関数は、希望する描画挙動を実現するために、主にM-ファイルで使用するように設計されています。しかし、MATLABをベースにしたアプリケーションを開発する場合、MATLABの描画挙動を制御することは、予想どおりに挙動するプログラムを作成する上で不可欠です。

つぎの表に NextPlotプロパティの取り得る値をまとめます。

NextPlot	Figure	Axes
add	カレントFigureを消去したりリセットすることなく、新しいグラフィックスオブジェクトを追加します(デフォルト設定)。	カレントAxesを消去したりリセットすることなく、新しいグラフィックスオブジェクトを追加します。
replacechildren	すべての子オブジェクトを除去しますが、Figureプロパティはリセットしません。clfと等価です。	すべての子オブジェクトを除去しますが、Axesプロパティはリセットしません。claと等価です。
replace	すべての子オブジェクトを除去し、Figureプロパティをそれらのデフォルトにリセットします。clf resetと等価です。	すべての子オブジェクトを除去し、Axesプロパティをそれらのデフォルトにリセットしますcla reset と等価です(デフォルト設定)。

resetにより、PositionとUnitsを除くすべてのプロパティは、デフォルト値に戻ることに注意してください。

holdコマンドは、NextPlotプロパティに対する便利なアクセスを提供します。ステートメント

hold on

は、FigureとAxesのNextPlotをaddに設定します。

ステートメント

hold off 

は、FigureとAxes のNextPlotをreplaceに設定します。

グラフィックス出力に対するターゲットの設定

関数newplotによるグラフィック出力