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すべてのオブジェクトプロパティは、MATLABに組み込まれた"デフォルト"値(すなわち、作成時の設定値)をもっています。オブジェクト階層の任意の位置で、独自のデフォルト値を定義することもできます。
デフォルト値の探索法
MATLABによるデフォルト値の検索は、カレントオブジェクトから始まり、オブジェクトの上層をたどって、ユーザ定義のデフォルト値を見つけるまで、あるいはTMWが設定した値に到達するまで続行されます。したがって、プロパティ値の検索は常に満足されます。
デフォルトを定義する階層がRootに近ければ近いほど、その適用範囲はより広くなります。RootレベルでLineオブジェクトにデフォルト値を設定すると、(Rootは階層の最上位にあるため)MATLABはすべてのLineに対してその値を使用します。AxesレベルでLineオブジェクトにデフォルト値を設定すると、MATLABはそのAxesにのみ描かれるLineオブジェクトに対してその値を使用します。
複数のレベル上でデフォルト値を定義すると、MATLABは値を見つけ次第検索を終了するので、最も近い上層で定義された値が優先されます。
デフォルト値の設定は、デフォルトを設定した後で作成されるオブジェクトにのみ影響を与えるということに注意してください。既存のグラフィックスオブジェクトには影響しません。
つぎの流れ図は、グラフィックスオブジェクトプロパティの値を決定する際の、MATLABのステップを示しています。
![]() | 出荷時に設定したプロパティ値 | デフォルト値の設定 | ![]() |