Release 12.1 リリースノート    

数学機能

微分方程式問題の解の評価

新規関数 deval を使うと、微分方程式問題の解を、問題を解いた区間からの点のベクトルにおいて評価できるようになりました。 deval は、入力として、初期値問題ソルバ(ode45ode23ode113ode15sode23sode23tode23tb)または境界値問題ソルバ(bvp4c)の出力構造体 sol を使用します。 新規 ODE ソルバ構文は、構造体 sol を出力します。

Qhull を使用した関数の追加

以下の関数は Qhull ベースとなります。

以下の関数は delaunay をコールするため、間接的に Qhull ベースとなります。

関数 convhullndelaunay3delaunayngriddata3griddatanvoronoin は、MATLAB 6.0 (Release 12.0) で導入された Qhull-ベースの関数にさらに追加されたものです。

数学関数の総括表

本節では、以下についてまとめます。

新規数学関数
関数
目的
deval
ode45ode23ode113ode15sode23sode23tode23tbbvp4c の出力を使って、微分方程式の解を評価
erfcinv
逆相補誤差関数
tetramesh
delaunayn とともに使用する4面体メッシュプロット
triplot
delaunay とともに使用する 2-D 三角プロット

新規または変更機能のある数学関数
関数
強化/変更内容
bvpinit
新規構文 solinit = bvpinit(sol,[anew bnew]) は、拡張した区間のBVPを解くための初期推定として、解 sol を外挿します。前回の繰り返しからパラメータをコピーしたり、新しいパラメータを使用することができます。詳細は、MATLAB ドキュメントの ODEに対する境界値問題 を参照してください。
bvpset
新規 Vectorized オプションを使うと、ソルバ bvp4c を列ベクトル配列に渡すことができます。これにより、bvp4c は関数の実行回数を減らすことができ、計算時間を大幅に減らすことが可能です。詳細は、MATLAB ドキュメントの ODEに対する境界値問題 を参照してください。
convhull
新規構文 [K,a] = convhull(x,y) は、凸包の領域 a を出力します。
convhulln
新規構文 [K,v] = convhulln(X) は、凸包の体積v を出力します。
numel
新規構文 n = numel(A, varargin) は、A(index1,index2,...,indexn) 内のサブスクリプト要素数 n を出力します。ここで、varargin は、要素が index1index2...indexn のセル配列です。
ode45, ode23, ode113, ode15s, ode23s, ode23t, ode23tb
新規構文 sol = solver(odefun,[t0 tf],y0...) は、[t0,tf] 区間上の任意の点における解を評価するための新規関数 deval とともに使用できる構造体を出力します。
polyeig
新規構文 e = polyeig(A0,A1,..,Ap) は、特定の固有値問題の固有値のみを出力します。固有ベクトルも必要な場合には、[X,e] = polyeig(A0,A1,...Ap) を使用します。この機能は、MATLAB 6.0(Release 12.0)でも利用可能です。
ppval
新規構文 ppval(xx,pp) は、入力引数を転置し、関数を引数とする関数とともに ppval を使用することができます。
qz
新規構文 [AA,BB,Q,Z,V,W] = qz(A,B) は、AB の左の一般化固有ベクトル W を出力します。
reshape
新規構文 reshape(A,...,[],...) は、[] によって指定される次元の長さを計算します。
svd
S が入力引数 X と同じ次元をもつ対角行列でU がユニタリ行列の場合、最初の2つの引数 USのみを出力します。


開発環境の機能 プログラミングとデータタイプ機能