Using Simulink    

モデル実行フェーズ

シミュレーションがモデル実行フェーズに入っています。このフェーズでは、Simulinkは、引き続いてモデルが提供する情報を使って、シミュレーション開始時間から終了時間までの区間でシステムの状態と出力を計算します。状態と出力が計算される連続する時間点は、時間ステップと呼ばれます。ステップ間の時間の長さは、ステップサイズと呼ばれます。ステップサイズは、システムの連続状態の計算に用いるソルバのタイプ(ソルバを参照)、システムの基本サンプル時間(ゼロクロッシングの検出を参照)、システムの連続状態が不連続性をもつかどうかに依存します(ダイナミックシステムのシミュレーション時に、Simulinkは、ゼロクロッシング検出として知られる手法を使って各時間ステップでのシステムの状態変数の不連続性をチェックします。Simulinkがカレントの時間ステップで不連続性を検出した場合は、不連続性が生じる正確な時間を決定し、その前後に付加的な時間ステップをとります。この節では、ゼロクロッシングの検出がなぜ重要かを、またその機能について説明します)。

シミュレーションの開始時に、モデルは、シミュレートするシステムの初期状態と初期出力を指定します。各ステップで、Simulinkはシステムの入力、状態、出力に対して新しい値を計算し、モデルをアップデートして計算値を反映させます。シミュレーションの終了時に、モデルはシステムの入力、状態、出力の最終値を反映させます。 Simulinkは、データの表示とロギングを行うブロックを提供しています。モデルにこれらのブロックを含めることにより、中間結果を表示またはロギングできます。


 ダイナミックシステムのシミュレーション 時間ステップ毎の処理