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基本的な形状
基本的なウィンドウは、箱形ウィンドウであり、すべての要素が1の適切な長さをもつベクトルです。長さ50の箱形ウィンドウは、つぎのようになります。
n = 50; w = boxcar(n);
このツールボックスでは、通常、ウィンドウは列ベクトルに格納されるため、つぎの式と等しくなります。
w = ones(50,1);
Bartlettウィンドウは、2つの箱形ウィンドウのコンボリューションです。関数bartlettおよびtriangは、同じような三角ウィンドウを計算しますが、つぎの3つの点が大きく異なります。まず、関数bartlettは、必ず列の両端に2つの零をもつウィンドウを出力するため、nが奇数の場合は、以下に示すようにbartlett(n+2)の両端を除く部分は、triang(n)と等しくなります。
bartlett(7)
ans =
0
0.3333
0.6667
1.0000
0.6667
0.3333
0
triang(5)
ans =
0.3333
0.6667
1.0000
0.6667
0.3333
nが偶数の場合にも、やはり、bartlettは2つの箱形列のコンボリューションとなります。nが偶数の場合は、三角ウィンドウに関する標準的な定義はありません。すなわち、triangの結果の線分の勾配は、この場合のbartlettの勾配より、わずかに急峻になります。
w = bartlett(8);
[w(2:7) triang(6)]
ans =
0.2857 0.1667
0.5714 0.5000
0.8571 0.8333
0.8571 0.8333
0.5714 0.5000
0.2857 0.1667
Bartlettウィンドウと三角ウィンドウとの違いの3つ目は、これらの関数をフーリエ変換すると明らかになります。Bartlettウィンドウのフーリエ変換は、nが偶数の場合、負となりますが、三角ウィンドウのフーリエ変換は必ず非負です。
この違いは、Blackman-Tukey法などのいくつかのスペクトル推定手法に対するウィンドウを選択する際に重要になる可能性があります。Blackman-Tukey法では、自己相関列のフーリエ変換を計算することによりスペクトル推定値を求めます。得られる推定値は、ウィンドウのフーリエ変換が負となる場合には、いくつかの周波数で負となる可能性があります(Kay [1], pg. 80を参照)。
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