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フィルタと伝達関数
一般に、ディジタルフィルタの出力y(n)のz変換Y(z)は、
によって、入力のz変換X(z) と関連付けられます。ここで、H(z)はフィルタの伝達関数です。また、定数b(i)とa(i)はフィルタ係数であり、フィルタの次数はnaとnbの最大値になります。
MATLABは、分子と分母の係数を各々ベクトルとして別々に格納します。MATLAB記法により、フィルタ係数は、行ベクトルとして表します。
フィルタ係数とフィルタ名
標準的なフィルタ名の多くは、与えられる係数のaとbの数を反映しています。
nb = 0 (すなわち、bはスカラ)の場合、フィルタは無限インパルス応答(IIR)、全極、再帰型または自己回帰型(AR)フィルタとなります。na = 0 (すなわち、aはスカラ)の場合、フィルタは有限インパルス応答(FIR)、全零点、非再帰型または移動平均型(MA)フィルタとなります。naとnbが共にゼロよりも大きい場合、フィルタはIIR、極-零点、再帰型または自己回帰移動平均型(ARMA)フィルタとなります。AR、MA、ARMAの名前は、通常、確率過程にフィルタ処理を行なう場合に使われるフィルタに適用されます。
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