Real-Time Workshop User's Guide    

パート3: Externalモードターゲットプログラムの実行

ターゲット実行ファイルext_exampleは、作業ディレクトリにあります。この節では、ターゲットプログラムを実行し、Simulinkとターゲット間の通信を確立します。

External Signal & Triggeringダイアログボックスは、externalモードの信号のモニタリングとロギングをサポートするモデル内のすべてのブロックの一覧を表示します。External Signal & Triggeringダイアログボックスは、表示される信号や、信号の取得および表示方法を設定することもできます。ターゲットプログラムの実行中にExternal Signal & Triggeringダイアログボックスを再設定することが可能です。

この例題では、External Signal & Triggeringダイアログボックスのデフォルトの設定を表示し、利用します。

  1. ツールメニューから、External Mode Control Panelを選択します。
  2. External Mode Control Panelで、Signal & triggeringボタンをクリックします。
  3. External Signal & Triggeringダイアログボックスがオープンします。External Signal & Triggeringダイアログボックスのデフォルト設定は、すべての信号がモニタリング用に選択されることを保証するように設計されています。デフォルト設定は、信号のモニタリングが、ホストとターゲットプログラムが接続されると直ちに開始されることも保証します。以下の図は、ext_exampleのデフォルト設定を示します。

  4. External Signal and Triggeringダイアログボックスが以下のようなデフォルトに設定されていることを確認します。

    Closeをクリックして、External Mode Control Panelに戻ります。External Mode Control Panelをクローズします

  1. ターゲットプログラムを実行するために、MS-DOSコマンドプロンプト(UNIXシステムでは、X端末ウィンドウ)をオープンする必要があります。コマンドプロンプトで、

    とタイプすると、ターゲットプログラムの実行が開始されます。

    -tfスイッチは、Simulinkのモデルに対して終了時間を変更します。値infは、モデルを無限に実行させます。モデルコードは、ターゲットプログラムがSimulinkから終了メッセージを受信するまで実行されます。

    -wスイッチは、ターゲットプログラムに、ホストからStart real-time codeメッセージを受信するまで、待ち状態を入力するように指示します。このスイッチは、ターゲットプログラム実行の時間ステップ0からデータを見たい場合、あるいは、ターゲットプログラムがモデルコードの実行を開始する前にパラメータを変更したい場合に必要となります。

  1. ScopeブロックAおよびBをオープンします。この時点で、信号はスコープ上で見ることはできません。Simulinkをターゲットプログラムに接続し、モデルの実行を開始すると、ターゲットプログラムにより生成された信号はスコープ表示上で見ることができます。
  2. モデルは、モデルとターゲットプログラム間の通信を開始する前にexternalモードになっていなければなりません。externalモードを利用可能にするには、SimulinkウィンドウのツールバーのシミュレーションモードメニューからExternalを選択します。あるいは、シミュレーション メニューから エクスターナル を選択します。
  3. External Mode Control Panelを再度オープンし、Connectをクリックします。これにより、Simulinkとターゲットプログラムの接続が開始されます。Simulinkとターゲットが接続されると、Start real-time codeボタンが利用可能になり、Connect ボタンのキャプションがDisconnectに変わります。
  4. Start real-time codeボタンをクリックします。モデルの2つのスコープ上にGainブロックAおよびBの出力が表示されます。 A=2 および B=3のとき、出力はつぎのように表示されます。

Simulinkと実行中のターゲットプログラムの通信が確立されると、Simulinkのブロックパラメータをチューニングし、パラメータの変更によるターゲットプログラムへの影響を観測することができます。つぎの節でこれらを行います。


 パート2: ターゲット実行ファイルのビルド パート4: パラメータチューニング