Real-Time Workshop User's Guide    

アプリケーションに対してコードフォーマットを選択

コードフォーマットの選択は、最も重要なコード生成オプションです。コードフォーマットは、生成コードの全体の枠組みを指定し、そのスタイルを決定します。

ターゲットを選択する際、暗示的にコードフォーマットを選択します。一般的に、システムターゲットは、TLC変数 CodeFormatを割り当てることによってコードフォーマットを指定します。つぎの例題は、ert.tlcのものです。

システムターゲットファイルが、CodeFormatを割り当てない場合、デフォルトは、(grt.tlcのように) RealTimeです。

カスタムターゲットを開発する場合は、アプリケーションに対してどのコードフォーマットが最適かを考えて、それに従ってCodeFormatを割り当てる必要があります。

ラピッドプロトタイピングに対しては、リアルタイムまたはリアルタイムmallocを選択します。アプリケーションが、コードサイズ、メモリ使用量、スタック使用量において有意な制限をもたない場合は、開発全体を通して一般的リアルタイム(GRT)ターゲットの利用を継続したい場合があります。リアルタイムフォーマットは、最も広範囲のコードフォーマットで、ほとんどすべての組み込みブロックをサポートします。

ソースコードサイズやメモリ使用量を制限したり、簡単な呼び出し構造を使用する必要があるアプリケーションの場合は、組み込みCフォーマットを利用する組み込みリアルタイム(ERT)ターゲットを選択します。

最後に、RAMおよびROM使用量を考慮しないで、以下を行いたい場合は、S-ファンクションフォーマットを選択します。

表 4-1は、Real-Time Workshopの各フォーマット/ターゲットで利用可能な様々なオプションをまとめたものです。

表 4-1: Real-Time Workshopのターゲットとコードフォーマットでサポートされる特徴  
Featture
GRT
Real-
Time malloc

ERT
DOS
Ada
Tornado
S-
Func

RSIM
RTWin
xPC
TI
DSP

OSEK
LE/O


固定メモリ割り当て
X

X
X
X
X
X

X
X
X
X
動的メモリ割り当て

X



X
X
X




連続時間
X
X

X

X
X
X
X
X

X
C MEX S-ファンクション
(非インライン)
X
X

X

X
X
X
X
X
X
X
任意のS-ファンクション(インライン)
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
最小のRAM/ROM
使用量最適化


X

X







externalモードのサポート
X
X



X


X
X
X

ラピッドプロトタイピングの利用
X
X

X

X


X
X
X
X
製品コードの利用


X

X




X
X

バッチパラメータチューニングとモンテカルロ法







X




厳しいリアルタイムでの実行



X

X


X
X

X
非リアルタイム実行ファイルのインクルード
X
X


X


X




複数のモデル(Stateflowブロックがモデルにない場合)

X




X






 生成コードフォーマット リアルタイムコードフォーマット