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線形モデルと非線形モデルの比較
Stick Input to the Pitch Rate q
間の線形化されたStep応答とオリジナルの非線型モデルのStep応答とを比較しましょう。
この種の解析を実行する基本的な手法が、この章の残りの部分で記述されています。また、詳細は、F14の例題を参照してください。
Simulink LTI Viewerをオープン
f14
SimulinkモデルにリンクしているSimulink LTI Viewerをオープンします。
線形解析(Linear Analysis)を選択して、2つの新しいウインドウ、空のSimulink LTI ViewerウインドウとModel_Inputs_and_Outputsと名付けたSimulinkダイアグラムをオプーンします。これは、Input PointとOutput Pointブロックを含んだものです。
つぎの図は、Model_Inputs_and_Outputs
ダイアグラムのオープン方法を示しています。
図 3-18:SimulinkからModel_Inputs_and_Outputs
をオープン
つぎの節は、線形化されたモデルに対して、入力と出力の選択法を示します。
Simulinkモデルの解析したい部分の設定
Simulinkモデルの解析したい部分を設定するため、Model_Inputs_and_Outputs
ウインドウのInput PointブロックとOutput Pointブロックを使って、Simulinkモデル上に入力信号と出力信号をマークします。これにより、LTI Viewerを使って、線形化したり、解析する入力/出力の関係を定義します。ユーザのモデルのこの線形化する部分は、解析モデルと呼ばれます。
ユーザの解析モデルに、入力信号と出力信号を割り当てるため、ユーザのSimulinkダイアグラムの中の対応する信号ライン上にInput PointとOutput Pointブロックを挿入します。
F14 Simulinkモデルの解析モデルを設定しましょう。
q
でラベリングされているライン上にOutput Pointブロックを挿入します。つぎの図は、f14
モデルに、線形化用の入力点と出力点を付加する手順を示しています。
解析モデルを設定するために、Input PointブロックとOutput Pointブロックを使用する場合に、つぎの事柄に注意してください。
デフォルトの操作条件
操作条件は、解析モデルの線形化を行う状態値と入力値です。初期条件は、時刻t = 0
での状態値と入力ベクトルです。デフォルトにより、Simulinkは、初期条件をゼロにしています。初期条件を設定する方法は、Using Simulinkマニュアルを参照してください。
デフォルトで、Simulink LTI Viewerは、操作条件がSimulinkモデルでの初期条件設定であることを仮定します。F14の例題では、初期条件と操作条件はゼロであると仮定しています。しかし、ユーザが必要とする任意の操作条件を選択することができます。詳細は、"操作条件の設定"を参照してください。
線形解析
ユーザの解析モデルを設定し、操作条件を設定すると、Simulink LTI Viewerを使って、解析を始めることができます。
線形化を行って、LTI Viewerにユーザの線形化したモデルf14
をインポートし、LTI Viewer上のSimulinkメニュー上の線形化したモデルを取得(Get Linearized Model)を選択します。これにより、つぎの応答図を得ることができます。
図 3-20:線形化したF14モデルのStick InputからPitch RateまでのStep応答
LTI ViewerのSimulinkメニューの線形化されたモデルを取得(Get Linearized Model)を選択する度に、LTI Viewerは、再度モデルを線形化し、新しい解析モデルをビューワで利用可能なモデルリストに加えます。Simulink LTI Viewerは、線形化したモデルの履歴を維持し、異なるパラメータのモデルの比較に有効です。
右クリックボタンを使って、LTI Viewer内の線形化されたモデルを可視化したり、プロットタイプを変更することができます。
線形F14モデルと非線形F14モデルのStep応答の比較
線形モデルと非線形モデルのStep応答を比較するには、オリジナルの(非線形)f14
モデルのStep応答を作成する必要があります。つぎのステップに従って、作成することができます。
q(pitch rate)
でラベル付けされたラインに付加します。Pitch Rate Scopeブロックへの出力は、この図の左端に表れています。
図 3-21:非線形F14モデルと線形F14モデルのStick InputからPitch RateまでのStep応答の比較
これらの二つのグラフを示すことにより、線形モデルまたは非線形モデルの応答が非常に一致していることがわかります。
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