外部インタフェース/API    

接続されているデバイスの存在を知らせる

DTEとDCEは、CD, DSR, RI, DTRピンを使ってシリアルポートとデバイス間で接続が確立されたかどうかを示します。接続が確立されると、データの書き出しや読み込みを開始することができます。

PinStatusプロパティを使ってCD, DSR, RIピンの状態をモニタすることができます。DataTerminalReadyプロパティを使ってDTRピンの状態を指定あるいはモニタすることができます。

つぎの例題は、2つのモデムが互いに接続されているときにこれらのピンがどのように利用されるかを示しています。

例題: 2つのモデムの接続

この例題は、同じコンピュータから2つのモデムを相互に接続し、コンピュータ-モデム、およびモデム-モデム間接続に対する通信の状態をモニタする方法を説明します。1つ目のモデムはCOM1に接続され、2つ目のモデムはCOM2に接続されます。

1. シリアルポートオブジェクトを作成します。 - モデムの電源を入れた後で、シリアルポートオブジェクトs1が第一のモデムに対して作成され、シリアルポートオブジェクトs2が第二のモデムに対して作成されます。

2. デバイスに接続します。 - s1s2は、モデムに接続されます。ReadAsyncModeプロパティに対するデフォルト値はcontinuousなので、データは、モデムから利用可能になると直ちに入力バッファに非同期的に出力されます。

DataTerminalReadyプロパティのデフォルト値はonなので、コンピュータ(データ端末)は、モデムとのデータ交換の準備ができています。PinStatusプロパティを使ってData Set Readyピンの値を調べることにより、モデム(データセット)はコンピュータとの通信の準備ができていることを確認することができます。

両方のモデムはオブジェクトに接続されたときに電源が入っていたので、DataSetReadyフィールドの値はonです。

3. プロパティの設定 - 両方のモデムは、ボーレート2400ビット/秒とCRターミネータに設定されます。

4. データの書き出しと読み込み - atdコマンドを第一のモデムに書き出します。このコマンドは、モデムを"off the hook"にします。これはマニュアルで受話器を離すことと等価です。

ataコマンドを第二のモデムに書き出します。このコマンドは、モデムを"answer mode"にします。これは、第一のモデムに接続させます。

2つのモデムがそれらの接続を取り決めた後で、PinStatusプロパティを使ってCarrier Detectの値を調べることによって、接続を確認することができます。

第二のモデムで出力される説明のメッセージを読むことによって、モデム間接続を確認することができます。

DataTerminalReadyプロパティをoffに設定することによって、2つのモデム間の接続を切断します。Carrier Detectピンの値を調べることによって、モデムが切断されていることを確認できます。

5. 切断とクリーンアップ - オブジェクトをモデムから切断し、メモリおよびMATLABワークスペースからオブジェクトを削除します。


 制御ピンの使用法 データフローの制御: ハンドシェイク