外部インタフェース/API    

MEXスクリプトスイッチ

mex スクリプトは、リンクとコンパイルステージを変更するためのスイッチ(オプションとも呼ばれます)をもっています。表「MEXスクリプトスイッチ」は、利用可能なスイッチとそれらの利用を示しています。各スイッチは、特に記述がない限りUNIXとWindowsの両方で利用可能です。

ビルドプロセスのカスタマイズのため、オプションファイルを修正します。これは、システムが要求する通常のコンパイル、プレリンク、リンクの処理に対するコンパイラ固有のフラグを含みます。オプションファイルは、変数の割り当てから成り立っています。変数は、作成プロセスの論理部分を表わします。

表 1-1: MEXスクリプトスイッチ  
スイッチ
関数
@<rsp_file>
テキストファイル<rsp_file>の内容をmexスクリプトのコマンドライン引数として含みます。
-argcheck
MATLAB API関数(Cの関数のみ)について引数チェックを行います。
-c
コンパイルのみ行い、リンクは行いません。
-D<name>[#<def>]
Cプリプロセッサマクロ<name> [値<def>もつ].を定義します(注意: UNIXも-D<name>[=<def>]を利用します)
-f <file>
<file>をオプションファイルとして使います。<file>は、カレントディレクトリにない場合は絶対パス名です。
-g
デバッグシンボルを含んだ実行ファイルをビルドします。
-h[elp]
ヘルプ。スイッチとそれらの機能を表示します。
-I<pathname>
コンパイラのincludeサーチパスに<pathname>をインクルードします。
-inline
行列アクセス関数(mx*)をインライン化します。生成されたMEX-functionは、MATLABの将来のバージョンで適用可能でない場合があります。
-l<file>
(UNIX) ライブラリlib<file>をリンクします。
-L<pathname>
(UNIX)ライブラリの検索のためのディレクトリリストに<pathname>をインクルードします。
<name>#<def>
変数<name>に対するオプションファイルの設定を変更します。このオプションは、mexの呼び出し中に環境変数<ENV_VAR>を一時的に<val>に設定する<ENV_VAR>#<val>と等価です。<val>は、変数名に$を付けることによって、他の環境変数を参照することが可能です。例, COMPFLAGS#"$COMPFLAGS -myswitch".
<name>=<def>
(UNIX) 変数<name>に対するオプションファイルの設定を変更します。
-O
最適化された実行ファイルをビルドします。
-outdir <name>
すべての出力ファイルをディレクトリ<name>に置きます。
-output <name>
<name>という実行ファイルを作成します(適切な実行可能な拡張子が自動的に加えられます)。)
-setup
デフォルトのオプションファイルを設定します。このスイッチは、他の引数を組み合わせません。
-U<name>
Cプリプロセッサマクロ<name>を未定義にします。
-v
冗長。すべてのコンパイラとリンカの設定をプリントします。
-V4
MATLAB 4互換のMEX-ファイルをコンパイルします。


 MEX-ファイルの作成のカスタマイズ UNIXでのデフォルトオプションファイル