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ダウンロードのメカニズム

ブロック線図内でパラメータを変更する際、SimulinkはexternalインタフェースMEX-ファイルを呼び出し、新規のパラメータ値を(その他の情報と共に)引数として渡します。

externalインタフェースMEX-ファイルは、プロセス間通信(IPC)チャンネルの片側を実現するコードを含みます。このチャンネルは、(MEX-ファイルが実行される)Simulinkプロセスを外部プログラムを実行しているプロセスに接続します。MEX-ファイルは、このチャンネルを通して新規のパラメータを外部プログラムに伝達します。

通信チャンネルのもう片側は、外部プログラムで実現されます。これは、新規のパラメータ値をターゲットのパラメータ構造体(rtP)に書き出します。

Simulink側は、パラメータの情報を含むメッセージを外部プログラムに送信することによって、パラメータダウンロード操作を開始します。クライアント/サーバコンピューティングの用語では、Simulink側はクライアントで、外部プログラムはサーバです。2つのプロセスは、リモートでもローカルでも可能です。クライアントとサーバがリモートのとき、TCP/IPのようなプロトコルは、データを伝達するために利用されます。クライアントとサーバがローカルの場合、データを伝達するために共有メモリを利用することができます。

つぎの図は、この関係を説明します。

図 5-11: Externalモードアーキテクチャ

Simulinkは、ブロック線図でパラメータを変更したときに、externalインタフェースMEX-ファイルを呼び出します。MEX-ファイルは、その後で、通信チャンネルを通して外部プログラムにパラメータをダウンロードします。


 Externalモード通信の概要 TCP/IPの実現