優先ルールとプロパティの継承 | ![]() ![]() |
種々のタイプのLTIモデルに演算を適用することができます。結果として求まるタイプは、2-5ページの"優先ルール"で議論したルールに従って決まります。たとえば、sys1
が伝達関数、sys2
が状態空間モデルの場合、それらを加算した結果
sys = sys1 + sys2
は、状態空間モデルのほうが、伝達関数モデルよりも優先順位が高いので、状態空間モデルになります。
優先順位を無視して、処理結果を設定したモデルタイプにするには、たとえば、伝達関数(TF)モデルにするには、つぎのいずれかを使ってください。
上の例題で、sys
の伝達関数を計算したいとします。この場合は、2番目のオペランドを演算前に変換する
sys = sys1 + tf(sys2);
sys = tf(sys1 + sys2)を使います。
他の項目は、プロパティの継承すなわち、オペランドプロパティ値が、演算結果にどのように反映するかについてです。継承は部分的に演算に依存していますが、つぎに示す一般的なルールがあります。
sys.Ts = -1
)でなければなりません。これらの演算から出力されるモデルは、サンプル時間が設定されていれば、それを継承します。 Notes
プロパティやUserdata
プロパティを無視します。sys1
とsys2
を、+
,*
,[,]
,[;]
のような演算や、付加やフィードバックを使って組み合わせた場合、結果のモデルは、sys1
とsys2
から、そのI/O名やI/Oグループを継承します。しかし、混乱を生じるようなI/O名やI/Oグループは継承しません。たとえば、sys1+sys2
のInputName
プロパティは、sys1
とsys2
のInputName
プロパティ値が異なる場合は設定されないままになります。Variable
プロパティ値を継承します。これによって矛盾が生じる場合、つぎのルールによって処理します。'p'
は's'
よりも優先されます。'z^-1'
は'q'
と'z'
より優先され、'q'
は'z'
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